ボタンのほつれの直し方について

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ボタンのほつれは、放置しているとボタンが取れたり、生地が傷んだりする原因になります。

最初は少し糸がゆるんでいるだけでも、着脱や洗濯を繰り返すうちに、ボタンがぐらついて外れてしまうことがあります。

ひと口に「ボタンのほつれ」といっても、状態はさまざまです。

ボタンを留めている糸がほつれている場合もあれば、ボタンホールの縁がほどけている場合、ボタン周辺の生地そのものが弱っている場合もあります。

それぞれ直し方が異なるため、まずはどの部分がほつれているのかを確認しましょう。

目次

ボタンのほつれは状態を確認してから直す

ボタンまわりのほつれは、大きく分けると次の3つです。

ボタンを留めている糸がほつれている場合

もっとも多いのが、ボタンを縫い付けている糸がゆるんだり、切れかけたりしているケースです。

ボタンがグラグラしている、糸が毛羽立っている、ボタンが取れそうになっている場合は、縫い直しが必要です。

ボタンホールがほつれている場合

ボタンを通す穴であるボタンホールの縁がほつれているケースもあります。

ボタンホールの糸が切れている、穴が広がっている、周囲の生地が毛羽立っている場合は、ボタンホールを補強します。

ボタン周辺の生地が傷んでいる場合

ボタンが付いている部分の生地が薄くなったり、裂けたりしていることもあります。

この場合は、ボタンだけを縫い直しても再び取れやすいため、裏側から補強してからボタンを付け直すことが大切です。

ボタンの糸がほつれている場合に用意するもの

ボタンを縫い直すときは、裁縫針、糸、はさみを用意します。

糸は、元のボタン糸や服の色に近いものを選びましょう。

白いシャツなら白、黒い服なら黒、色柄物ならできるだけ目立たない色を選ぶと自然に仕上がります。

薄手のシャツやブラウスには普通地用の手縫い糸、コートやジャケットなど厚手の服にはボタン付け糸や少し太めの丈夫な糸が向いています。

糸が細すぎると強度が足りず、すぐにゆるむことがあります。

あると便利なのは、糸通し、まち針、チャコペン、つまようじです。

つまようじは、ボタンと生地の間にゆとりを作る「糸足」を作るときに使えます。

ボタンの糸のほつれを直す手順

古い糸を確認する

まず、ボタンを留めている糸の状態を確認します。

糸が少し浮いている程度で、ボタン自体がしっかり付いている場合は、上から数回縫い足して補強できることもあります。

一方で、ボタンが大きくぐらついている、糸が切れかけている、ボタンの位置がずれている場合は、一度ボタンを外して縫い直したほうがきれいで丈夫に仕上がります。

古い糸を取り除くときは、糸だけをはさみで少しずつ切ります。

無理に引っ張ると生地を傷めることがあるため、布を引っ張らないよう注意しましょう。

ボタンの位置を確認する

ボタンを付け直す前に、元の位置を確認します。

生地に針穴や糸の跡が残っていれば、それを目印にします。

ボタンが完全に取れてしまった場合は、向かい側のボタンホールに合わせて位置を決めます。

ボタンの位置がずれると、服を着たときに前立てが歪んだり、生地が引っ張られたりします。

特にシャツ、ブラウス、ジャケットの前ボタンは、位置合わせが大切です。

必要であれば、チャコペンなどで小さく印を付けておくと作業しやすくなります。

糸を針に通す

糸は40〜60cmほどに切ります。

長すぎると縫っている途中で絡まりやすく、短すぎると作業中に足りなくなることがあります。

丈夫に付けたい場合は、糸を二本取りにします。

針に糸を通し、両端をそろえて玉結びを作ります。

薄手の服には細めの糸、厚手の服には太めの糸を使うと、仕上がりと強度のバランスがよくなります。

薄い生地に太すぎる糸を使うと目立ちやすく、厚い生地に細すぎる糸を使うと切れやすくなるため、服の厚みに合わせて選びましょう。

裏側から針を出す

生地の裏側から針を刺し、ボタンを付ける位置に針を出します。

玉結びが裏側にくるようにし、表側に見えないようにします。

最初に同じ位置を小さく1〜2針縫っておくと、糸が固定されてボタンが付けやすくなります。

薄手の生地の場合は、強く引きすぎると表側にひびくことがあるため、軽く固定する程度で十分です。

ボタンを縫い付ける

ボタンを針に通し、生地とボタンの穴を行き来させながら縫い付けます。

二つ穴ボタンの場合は、片方の穴から糸を出し、もう片方の穴へ入れる動きを繰り返します。

四つ穴ボタンの場合は、元のボタンの縫い方に合わせると見た目がそろいます。

縫い目が平行になっているタイプもあれば、クロスしているタイプもあるため、ほかのボタンを確認してから縫うとよいでしょう。

シャツボタンなら、同じ穴の組み合わせを4〜6回ほど縫うと安定します。

コートやジャケットなど力がかかりやすい服では、糸や生地の厚みに合わせて少し多めに縫います。

ただし、何度も縫いすぎるとボタン穴に糸が詰まったり、生地が引きつれたりするため注意が必要です。

厚手の服は「糸足」を作る

ボタンを丈夫に、かつ留めやすく仕上げるためには、糸足を作ることが大切です。

糸足とは、ボタンと生地の間に作る少しの隙間のことです。

厚手の生地にボタンをぴったり縫い付けると、ボタンホールに通したときに布が引っ張られ、ボタンが取れやすくなります。

糸足を作ると、ボタンを留めたときに生地の厚みを受け止める余裕ができ、ボタン周辺に負担がかかりにくくなります。

糸足の作り方

ボタンを縫い付けるときに、ボタンの上につまようじなどを置き、その上から糸を渡すように縫います。

これにより、ボタンと生地の間に適度なゆとりができます。

何度か縫い付けたら、つまようじを外します。

次に、ボタンと生地の間にできた糸の束へ、針に付いた糸をぐるぐると巻き付けます。

3〜5回ほど巻き付けると、糸足がしっかりします。

糸足の高さは、生地の厚みに合わせます。

薄手のシャツならごく短め、コートやジャケットなら少し長めに作ると、ボタンホールに通しやすくなります。

マッチ棒を使う方法もありますが、汚れや色移りが気になる場合は、つまようじや太めの針などを使うほうが安心です。

玉止めをして仕上げる

ボタンを縫い付けたら、生地の裏側に針を出し、玉止めをします。

玉止めだけでは不安な場合は、裏側で小さく2〜3針すくってから止めると、ほどけにくくなります。

ただし、薄手の生地では、同じ場所を何度もすくうと表側にひびくことがあります。

できるだけ小さく、目立たないように処理しましょう。

最後に余分な糸を切ります。

糸端は短く切りすぎるとほどけやすくなることがあるため、数mmほど残すと安心です。

ボタンホールがほつれている場合の直し方

ボタンではなく、ボタンホールの縁がほつれている場合は、ボタンホールを補強します。

軽いほつれの場合

軽いほつれであれば、飛び出た糸を無理に引っ張らず、はさみで短く切ります。

そのうえで、ボタンホールの縁に沿って、細かくかがり縫いをします。

ボタンホールの補修には、ボタンホールステッチやかがり縫いが向いています。

縁を包み込むように細かく縫うことで、ほつれが広がるのを防げます。

穴が広がっている場合

ボタンホールの穴が大きく広がっている場合は、裏側に薄い接着芯を貼って補強してから、縁をかがる方法もあります。

ボタンホールの端は特に力がかかりやすいため、端の部分は少し重ねて補強すると丈夫になります。

ただし、スーツ、コート、高価な服、目立つ位置のボタンホールは、家庭で直すと仕上がりに差が出やすい部分です。

きれいに仕上げたい場合は、お直し店に相談したほうが安心です。

ボタン周辺の生地がほつれている場合の直し方

ボタンを留めている糸ではなく、ボタンが付いている生地そのものが弱っている場合は、補強してからボタンを付け直します。

生地が少し毛羽立っている場合

生地が少し毛羽立っている程度であれば、飛び出た糸を短く切り、裏側から接着芯を貼って補強します。

その上からボタンを縫い付けると、糸が生地にしっかり留まりやすくなります。

接着芯を使う場合は、服の洗濯表示を確認し、アイロンの温度に注意しましょう。

ウール、シルク、レーヨン、ポリエステル、起毛素材、合皮、プリント生地などは、熱や圧力でテカリ、縮み、変色が起こることがあります。

心配な場合は、目立たない場所で試してから作業します。

生地が裂けている場合

生地が裂けている場合は、裏側から当て布をして補強します。

裂け目をできるだけ整え、裏側に同系色の布を当てて、周囲を細かく縫い留めます。

そのあと、補強した部分にボタンを付け直します。

このとき、ボタンの縫い糸が裂けた部分だけにかからないようにすることが大切です。

弱った部分だけに力が集中すると、また破れてしまいます。

補強布まで糸を通すように縫うと、強度が上がります。

外出先での応急処置

外出先でボタンが取れそうになった場合は、応急処置で一時的に固定します。

安全ピンで固定する

安全ピンがある場合は、服の裏側からボタン付近を留めます。

表側に安全ピンが見えると目立つため、できるだけ内側で固定しましょう。

携帯用ソーイングセットで縫い留める

携帯用のソーイングセットがある場合は、数回だけでも縫い留めておくと、ボタンが落ちるのを防げます。

このときは完璧に仕上げようとせず、まずはボタンをなくさないようにすることを優先します。

帰宅後に古い糸を取り除き、あらためて縫い直しましょう。

ほつれ止め液を使う

透明のマニキュアやほつれ止め液で糸を固める方法もありますが、生地によってはシミや変色、硬化の原因になります。

使う場合は少量にし、表側に染み出さないよう注意してください。

大切な服には使わないほうが安心です。

服の種類別の注意点

シャツやブラウス

シャツやブラウスのボタンは比較的薄く、家庭でも直しやすい部分です。

ただし、生地が薄いため、糸を強く引きすぎないことが大切です。

強く締めすぎると、ボタン周辺の布がへこんだり、前立てが引きつれたりします。

ボタンが安定する程度に縫い、必要以上に力を入れないようにしましょう。

コートやジャケット

コートやジャケットのボタンは、生地が厚く、着用時にも力がかかりやすい部分です。

太めの丈夫な糸を使い、糸足を作って縫い付けると取れにくくなります。

裏側に小さな補強用のボタンが付いていることがあります。

これは「力ボタン」と呼ばれ、表のボタンと一緒に縫い付けることで、生地への負担を分散させる役割があります。

元々力ボタンが付いていた場合は、同じように付け直しましょう。

裏地付きのジャケットやコートでは、裏地を強く引き込むと表側がつれることがあるため、元の付け方を確認しながら縫うと安心です。

カーディガンやニット

カーディガンやニットのボタンは、編み地に直接付いていることが多いため、糸を強く引きすぎないよう注意します。

編み地が伸びやすい場合は、裏側に小さな当て布や力布を使うと、ボタン周辺が伸びにくくなります。

生地に穴が広がっている場合は、先に編み地や生地を補修してからボタンを付け直します。

デニムや作業着

ジーンズや作業着に使われている金属ボタンは、針と糸で縫い付けるタイプではないことがあります。

打ち込み式やリベット式のボタンは、専用のパーツや工具が必要です。

無理に糸で縫い付けようとすると、見た目が不自然になったり、すぐに外れたりすることがあります。

金属ボタンが外れた場合や生地が破れている場合は、交換用パーツを使うか、修理店に依頼すると安心です。

ボタンのほつれをきれいに直すコツ

ボタンをきれいに直すには、糸の色と太さを服に合わせることが大切です。

色が合っていても、糸が太すぎると目立ちます。

反対に、厚手の服に細い糸を使うと強度が足りなくなることがあります。

四つ穴ボタンの場合は、ほかのボタンの縫い方に合わせましょう。

1つだけクロスの向きや縫い目の形が違うと、意外と目立つことがあります。

また、ボタンを縫い付けるときは、糸を強く引きすぎないようにします。

しっかり付けようとして締めすぎると、生地が引きつれたり、ボタンが沈み込んだりします。

ボタンが安定しつつ、少し余裕がある状態を目指すときれいに仕上がります。

ボタンをなくした場合の対処法

ボタンが完全に取れてなくなってしまった場合は、まず予備ボタンを探しましょう。

購入時に付いていた予備ボタンがあれば、それを使うのが最も自然です。

予備ボタンがない場合は、内側や袖口など、目立ちにくい場所のボタンを外して使う方法もあります。

ただし、その部分のボタンがなくなるため、必要に応じて似たボタンを付け替えます。

同じボタンが見つからない場合、前立てのボタンをすべて交換すると、違和感なく仕上がることがあります。

特にデザイン性の高い服では、1つだけ違うボタンを付けるより、全体をそろえたほうが自然です。

ボタンのほつれを防ぐ方法

ボタンのほつれを防ぐには、取れかけた状態で使い続けないことが大切です。

少しグラついている段階で縫い直せば、生地が傷む前に直せます。

洗濯するときは、服の洗濯表示に従いましょう。

シャツやブラウスは、ボタンをすべて留めたまま洗うと、ボタンホールや前立てに負担がかかる場合があります。

洗濯ネットに入れると、摩擦や引っかかりを減らせます。

コートやジャケットは、ボタンを無理に引っ張らないように着脱します。

厚手の服はボタンホールに通すときに力がかかりやすいため、糸足が弱っていないか定期的に確認すると安心です。

自分で直すのが難しいケース

ボタンの糸がゆるんでいるだけなら、自宅でも比較的簡単に直せます。

しかし、次のような場合は無理に直さず、お直し店に相談するのがおすすめです。

スーツやコートなど仕上がりが目立つ服、高価な服、礼服、薄手でデリケートなブラウス、裏地付きのジャケット、ボタンホールが大きく破れている服、生地が裂けている服は、家庭で直すと補修跡が目立つことがあります。

また、金属ボタンや特殊なボタンは、専用の道具が必要な場合があります。

無理に作業すると生地を傷めることがあるため、状態に応じて専門店に依頼しましょう。

まとめ

ボタンのほつれを直すときは、まずどこがほつれているのかを確認することが大切です。

ボタンを留めている糸がゆるんでいるだけなら、古い糸を取り除き、元の位置に合わせて縫い直せば家庭でも修理できます。

厚手の服では、ボタンと生地の間に糸足を作ると、ボタンが留めやすくなり、取れにくくなります。

コートやジャケットでは、力ボタンを使うと生地への負担を減らせます。

一方で、ボタンホールがほつれている場合や、ボタン周辺の生地が裂けている場合は、補強が必要です。

接着芯や当て布を使って裏側から補強し、その上でボタンを付け直しましょう。

ボタンのほつれは、早めに直せば大きなダメージを防げます。

少しグラついている、糸が毛羽立っていると感じたら、取れてしまう前に縫い直すのがおすすめです。

以上、ボタンのほつれの直し方についてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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