服のボタンが取れてしまったときは、針と糸、取れたボタンがあれば自宅で直せます。
ボタン付けは簡単な補修に見えますが、ボタンの位置、糸の通し方、ボタンと布の間のゆとりによって、仕上がりや取れにくさが変わります。
特に、シャツやブラウス、ジャケット、コートなどのボタンは、ただ布に縫い付けるだけでは不十分です。
ボタンホールに通しやすいように少し余裕を持たせたり、厚手の生地では糸足を作ったりすると、見た目も使い心地もよくなります。
この記事では、取れたボタンを付け直す前に確認することから、穴あきボタン・足つきボタン・裏ボタンの直し方、布が破れている場合の補修方法まで詳しく解説します。
取れたボタンを直す前に確認すること
ボタンを縫い付ける前に、まずはボタンや服の状態を確認しましょう。
準備をせずに縫い始めると、ボタンの位置がずれたり、すぐにまた取れてしまったりすることがあります。
取れたボタンが残っているか確認する
まず、取れたボタンが手元にあるか確認します。
ボタンが残っている場合は、そのボタンをそのまま付け直せます。
取れたボタンに古い糸が絡んでいる場合は、無理に引っ張らず、はさみで糸を切って取り除きましょう。
ボタンをなくしてしまった場合は、服の内側に予備ボタンが付いていないか確認します。
シャツ、ジャケット、コート、スーツなどには、洗濯表示タグの近くや内側の縫い代、内ポケットの中などに予備ボタンが付いていることがあります。
予備ボタンも見つからない場合は、できるだけ元のボタンに近いものを選びます。
色だけでなく、サイズ、厚み、素材、穴の数も確認すると、付け直した部分が目立ちにくくなります。
元のボタン位置を確認する
次に、ボタンが付いていた位置を確認します。
取れた部分には、糸の跡、小さな針穴、布のへこみなどが残っていることがあります。
その跡が元のボタン位置の目安になります。
位置が分かりにくい場合は、反対側のボタンホールに合わせて確認しましょう。
ボタンホールの中心にボタンが来るようにすると、服を着たときに前立てがずれにくくなります。
ボタン位置が少しでもずれると、服の合わせが歪んだり、生地が引きつれたりすることがあります。
必要に応じて、チャコペンやまち針で軽く印を付けておくと安心です。
ただし、素材によってはチャコペンの跡が残ることがあるため、目立たない部分で試してから使いましょう。
布が破れていないか確認する
ボタンが強く引っ張られて取れた場合、ボタン周辺の布が傷んでいることがあります。
次のような状態になっていないか確認しましょう。
| 確認する部分 | 状態 |
|---|---|
| ボタンが付いていた場所 | 穴が広がっていないか |
| 生地の表面 | ほつれや薄くなった部分がないか |
| 裏側 | 糸が抜けた跡が大きく残っていないか |
| 周辺の生地 | 引っ張られて弱っていないか |
布が傷んでいる状態でそのままボタンを付け直すと、またすぐに取れる可能性があります。
軽い傷みであれば、裏側から当て布をしたり、接着芯で補強したりしてからボタンを付けると丈夫になります。
特にコート、制服、作業着、デニム、厚手のジャケットなどは、ボタンに強い力がかかりやすいため、布の状態を確認してから直すことが大切です。
取れたボタンを直すために用意するもの
取れたボタンを付け直すときは、次のものを用意します。
| 道具 | 役割 |
|---|---|
| ボタン | 取れたボタン、または予備ボタン |
| 縫い針 | 生地の厚みに合わせて選ぶ |
| 糸 | ボタンや生地に近い色を選ぶ |
| はさみ | 糸を切るために使う |
| チャコペン | ボタン位置の印付けに使う |
| まち針 | ボタン位置を仮に確認するときに使う |
| つまようじ | ボタンと布の間にゆとりを作るときに使うと便利 |
| 当て布・接着芯 | 生地が弱っている場合の補強に使う |
糸の色は、基本的には元の糸に近い色を選びます。
迷った場合は、ボタンの色に合わせると目立ちにくくなります。
シャツやブラウスには普通地用の手縫い糸、コートやジャケットにはやや丈夫な糸を使うとよいでしょう。
薄手の生地に太い糸を使うと縫い目が目立ちやすくなるため、生地の厚みや雰囲気に合わせて選ぶことが大切です。
縫い始める前に古い糸を取り除く
ボタンが取れた場所に古い糸が残っている場合は、先に取り除いておきます。
古い糸を残したまま新しく縫うと、ボタンが浮いたり、縫い目がごちゃついて見えたりします。
また、古い糸が弱っていると、新しい糸を通しても全体の仕上がりが安定しません。
古い糸を取るときは、無理に引っ張らず、はさみで少しずつ切ります。
生地を傷つけないように注意しながら、糸くずをきれいに取り除いてから縫い始めましょう。
玉結びと玉止めの違い
ボタン付けでは、縫い始めに玉結び、縫い終わりに玉止めをします。
似た言葉ですが、役割が異なります。
| 種類 | 行うタイミング | 役割 |
|---|---|---|
| 玉結び | 縫い始め | 糸が布から抜けないようにする |
| 玉止め | 縫い終わり | 縫った糸がほどけないように固定する |
玉結びは、糸の端に作る結び目です。
縫い始めに布の裏側で止まり、糸が抜けるのを防ぎます。
玉止めは、縫い終わったあとに糸を固定する処理です。
裏側で小さく布をすくって輪を作り、その輪に針を通して引き締めます。
2回ほど繰り返すと、ほどけにくくなります。
穴あきボタンの直し方
穴あきボタンとは、表面に2つ穴や4つ穴がある一般的なボタンのことです。
シャツ、ブラウス、カーディガン、ジャケットなどによく使われています。
ここでは、もっとも基本的な穴あきボタンの付け直し方を紹介します。
糸を針に通す
まず、糸を針に通します。
丈夫に付けたい場合は、糸を二本取りにすると強度が出ます。
二本取りとは、針に通した糸の両端をそろえて結び、2本の糸で縫う方法です。
一般的なシャツやジャケットのボタンには、二本取りが向いています。
よく使うボタンや、力がかかりやすいボタンにもおすすめです。
ただし、薄手のブラウスや繊細な生地、小さなボタンの場合は、二本取りにすると糸が太く見えたり、生地に負担がかかったりすることがあります。
その場合は、一本取りで丁寧に縫う方が自然に仕上がります。
糸端に玉結びを作る
糸を針に通したら、糸端に玉結びを作ります。
玉結びが小さすぎると、縫っている途中で布を抜けてしまうことがあります。
反対に、大きすぎると裏側でごろつくことがあります。
生地の厚みや糸の太さに合わせて、布を抜けない程度の大きさに整えましょう。
裏側から針を刺す
ボタンを付ける位置を決めたら、服の裏側から針を刺して表側に出します。
裏側から刺すことで、玉結びが表に出ず、仕上がりがきれいになります。
元のボタン位置に糸跡が残っている場合は、その跡を目安にしましょう。
この時点で、ボタンホールの位置と合っているかもう一度確認しておくと安心です。
ボタンの穴に針を通す
表側に出した針を、ボタンの穴に通します。
2つ穴ボタンの場合は、片方の穴から針を出し、もう片方の穴へ針を入れます。
この動きを数回繰り返して固定します。
4つ穴ボタンの場合は、他のボタンと同じ縫い方に合わせると自然です。
代表的な縫い方には、次のようなものがあります。
| 縫い方 | 特徴 |
|---|---|
| 並行縫い | 糸が平行に見える。シンプルで上品 |
| クロス縫い | 糸が十字に見える。カジュアルな印象 |
| 四角縫い | 糸が四角形のように見える。しっかり留まりやすい |
同じ服に残っているボタンがある場合は、糸の通し方を確認してから同じように縫うと、補修した部分だけが目立ちにくくなります。
ボタンと布の間に少しゆとりを作る
ボタンを付けるときは、布にぴったり押し付けすぎないことが大切です。
ボタンと布の間に少しゆとりがあると、ボタンホールに通しやすくなります。
逆に、きつく縫い付けすぎると、ボタンを留めるたびに糸や生地に負担がかかり、取れやすくなります。
ゆとりを作るには、ボタンの上につまようじを1本置き、つまようじをまたぐように糸を通す方法があります。
つまようじを挟むことで、糸を締めすぎるのを防げます。
縫い終わったらつまようじを抜き、ボタンと布の間にできたゆとりを使って糸足を作ります。
同じ穴の組み合わせに数回針を通す
ボタンが安定するまで、同じ穴の組み合わせに数回針を通します。
目安は次の通りです。
| ボタンの種類 | 縫う回数の目安 |
|---|---|
| 2つ穴ボタン | 4〜5回程度 |
| 4つ穴ボタン | 一方向につき2〜4回程度 |
厚手の服やよく使うボタンはやや多めに縫っても構いません。
ただし、縫いすぎると糸が盛り上がり、見た目が重くなったり、ボタン穴が詰まったりすることがあります。
ボタンがぐらつかず、しっかり固定されていれば十分です。
糸足を作って補強する
ボタンを縫い付けたら、ボタンと布の間にできた糸の束に糸を巻きつけます。
これを糸足を作る、または根巻きするといいます。
糸足を作ることで、ボタンに少し高さが出ます。
そのため、ボタンホールに通しやすくなり、糸にも負担がかかりにくくなります。
手順は次の通りです。
- ボタンと布の間に針を出す
- 糸の束に糸を3〜5回ほど巻きつける
- 糸足がまとまる程度に軽く引き締める
- 針を裏側に出して玉止めをする
糸を巻くときに強く締めすぎると、生地がへこんだり、ボタンが動きにくくなったりすることがあります。
糸足を整える程度の力で巻きましょう。
また、糸足は長ければよいわけではありません。
コートやジャケットなど厚手の生地では、糸足を少し長めに作るとボタンが留めやすくなります。
一方、薄手のシャツやブラウスで糸足を長くしすぎると、ボタンが浮いて見えることがあります。
生地の厚みに合わせて、自然に留め外しできる程度の高さに調整しましょう。
裏側で玉止めをする
最後に、服の裏側で玉止めをします。
針を裏側に出したら、縫い目の近くの布を小さくすくって輪を作ります。
その輪に針を通して引き締めます。これを2回ほど繰り返すと、糸がほどけにくくなります。
玉止めをしたら、余分な糸をはさみで切ります。
玉止めのすぐ近くで切りすぎるとほどけやすくなることがあるため、数mmほど糸端を残して切ると安心です。
足つきボタンの直し方
足つきボタンとは、ボタンの裏側に糸を通すための小さな輪や突起が付いているボタンです。
コート、ジャケット、スーツ、カーディガンなどによく使われます。
穴あきボタンと違い、表面に糸が見えにくいため、見た目がすっきりしているのが特徴です。
足つきボタンは糸足を作る必要が基本的にない
足つきボタンには、ボタンの裏側にあらかじめ「足」が付いています。
そのため、穴あきボタンのように糸足を作ったり、ボタンと布の間の糸に根巻きをしたりする必要は基本的にありません。
ボタンの足そのものが、ボタンホールに通すための高さの役割を持っています。
ただし、糸足を作らないからといって、布に押し付けるようにきつく縫う必要はありません。
厚手の生地に付ける場合、きつく縫い締めすぎるとボタンホールに通しにくくなることがあります。
ボタンがぐらつかない範囲で、少し余裕を残して縫い付けましょう。
裏側から針を出す
ボタンを付ける位置を決めたら、服の裏側から針を刺して表側に出します。
穴あきボタンと同じように、縫い始めの玉結びが表に出ないよう、裏側から始めます。
ボタンの足に針を通す
表側に出した針を、足つきボタンの裏側にある足の穴やループ部分に通します。
その後、再び布に針を入れます。この動きを数回繰り返して、ボタンを固定します。
足つきボタンは表面に糸が見えないため、見た目はすっきり仕上がります。
ただし、裏側の縫い目がゆるすぎるとボタンがぐらつくため、適度にしっかり縫い留めましょう。
きつく締めすぎないようにする
足つきボタンは、ぐらつきすぎない程度に固定しながら、ボタンホールに通すためのわずかな余裕を残すことが大切です。
特にコートや厚手のジャケットでは、生地に厚みがあります。
ボタンを布に押し付けるように縫うと、留め外しがしにくくなります。
縫っている途中で、ボタンが布に押し付けられすぎていないか、ボタンホールに通しやすい高さがあるかを確認しながら作業しましょう。
裏側で玉止めをする
ボタンが安定したら、裏側で玉止めをします。
足つきボタンは表に糸が見えにくい分、裏側の処理が重要です。
糸がほどけないように、玉止めは1回だけでなく、2回ほど重ねておくと安心です。
最後に余分な糸を切り、ボタンがしっかり付いているか確認しましょう。
裏ボタンがある場合の直し方
コートや厚手のジャケット、制服、作業着などでは、表のボタンの裏側に小さなボタンが付いていることがあります。
これを裏ボタン、または力ボタンと呼びます。
裏ボタンは、表のボタンにかかる力を裏側で受け止め、布への負担を分散させる役割があります。
ボタンを引っ張ったときに、生地が破れにくくなるのがメリットです。
元から裏ボタンが付いていない服では必須ではありませんが、厚手の生地や負荷がかかりやすい部分では、裏ボタンを追加すると補強になります。
裏ボタンは表ボタンの真裏に付ける
裏ボタンを使う場合は、表ボタンの真裏に小さなボタンを置きます。
表ボタンと裏ボタンの位置がずれると、表側のボタンも安定しにくくなります。
最初の数針は、表と裏の位置を確認しながらゆっくり縫いましょう。
裏ボタンを一緒に縫い付ける手順
裏ボタンを付ける場合は、表側のメインボタン、服の生地、裏側の裏ボタンを一緒に縫い留めます。
針を表ボタンの穴から布へ通し、裏側の裏ボタンの穴にも通して、表と裏を往復するように縫います。
手順は次の通りです。
- 表側にメインのボタンを置く
- 裏側に裏ボタンを置く
- 表ボタンの穴から布へ針を通す
- 裏側の裏ボタンの穴にも針を通す
- 表と裏を往復するように数回縫う
- 必要に応じて表ボタン側に糸足を作る
- 最後に裏側で玉止めをする
裏ボタンは、表ボタンより小さいものを使うことが多いです。
元から裏ボタンが付いていた場合は、できるだけ同じように付け直すとよいでしょう。
コートや厚手の服では、長めの針や丈夫な糸を使うと作業しやすくなります。
布が破れている場合の補修方法
ボタンが取れた部分の布が破れている場合は、いきなりボタンを付け直さず、先に生地を補強します。
破れた部分にそのままボタンを縫い付けると、糸はしっかりしていても、生地ごと再び破れてしまう可能性があります。
軽いほつれなら裏側から補強する
小さなほつれや軽い傷みであれば、裏側から当て布をして補強します。
当て布は、元の生地に近い厚みのものを使うと自然です。
裏側に当て布を置き、周囲を細かく縫い留めます。その上からボタンを付け直すと、力が一点に集中しにくくなります。
接着芯や補修布を使う方法もある
アイロンが使える生地であれば、接着芯やアイロン接着タイプの補修布を使う方法もあります。
ただし、熱に弱い素材やデリケートな生地には向かない場合があります。
ナイロン、合皮、レーヨン、起毛素材、撥水加工された生地などは、熱で傷んだり風合いが変わったりすることがあるため注意が必要です。
また、接着芯や補修布を使う場合は、厚すぎるものを選ぶと針が通りにくくなったり、ボタン周辺だけ硬くなったりすることがあります。
元の生地に近い厚みのものを選び、必要以上に大きく貼りすぎないようにしましょう。
使用する前に、必ず洗濯表示を確認しましょう。
破れが大きい場合は専門店に相談する
ボタン周辺の生地が大きく破れている場合や、高価なコート・スーツの場合は、無理に自分で直さない方がよい場合もあります。
破れが広がっていると、家庭で補修しても見た目が目立ったり、強度が足りなかったりすることがあります。
大切な服であれば、洋服リフォーム店やクリーニング店に相談すると安心です。
取れかけのボタンを補強する方法
ボタンが完全に取れていなくても、糸がゆるんでいる場合は早めに補強しましょう。
取れかけの状態で使い続けると、糸がさらに切れたり、生地に負担がかかったりします。
特に、袖口や前立て、コートの前ボタンなどはよく使うため、早めの対処が大切です。
糸のゆるみが軽い場合は、上から数針縫い足して一時的に補強できます。
ただし、古い糸が毛羽立っていたり、ゆるみが大きかったりする場合は、一度古い糸を取り除いて付け直した方が、見た目も強度も安定します。
ニットやカーディガンのボタンを直すときの注意点
ニットやカーディガンにボタンを付ける場合は、布帛のシャツやジャケットとは少し注意点が異なります。
ニット地は編み目でできているため、糸を強く引きすぎると編み地が引きつれたり、ボタン周辺だけ伸びたりすることがあります。
縫い付けるときは、編み目をつぶさないように、ややゆとりを持たせて縫いましょう。
また、ボタンに力がかかる部分では、裏側に小さな当て布をする方法もあります。
当て布を入れることで、ボタンにかかる力が分散され、編み地が傷みにくくなります。
ボタンを付け直すときのコツ
他のボタンと縫い方を合わせる
同じ服に残っているボタンがある場合は、縫い方をよく確認しましょう。
4つ穴ボタンの場合、並行縫いなのか、クロス縫いなのかによって見た目が変わります。
1つだけ違う縫い方にすると、補修した部分が目立つことがあります。
スーツやコートなど見た目の統一感が大切な服では、糸色だけでなく、糸の通し方も合わせると自然です。
ロゴや模様の向きを確認する
ボタンにロゴや模様が入っている場合は、縫い付ける前に向きを確認します。
他のボタンと向きがそろっていると、仕上がりがきれいに見えます。
特にジャケットやコートの前ボタンは目立つため、縫い始める前に上下の向きを確認しておきましょう。
ボタンをきつく縫いすぎない
ボタンを丈夫に付けようとして、糸を強く引きすぎるのは避けましょう。
きつく縫いすぎると、ボタンが布に密着しすぎて、ボタンホールに通しにくくなります。
また、生地が引きつれたり、糸が切れやすくなったりする原因にもなります。
大切なのは、ボタンをしっかり固定しながら、留め外しに必要なゆとりを残すことです。
生地に合った針を使う
薄手のシャツに太い針を使うと、生地に大きな穴が開くことがあります。
反対に、厚手のコートに細すぎる針を使うと、針が曲がったり折れたりすることがあります。
生地の厚みに合わせて針を選ぶと、縫いやすく、仕上がりもきれいになります。
途中でボタンホールに通して確認する
完全に縫い終える前に、一度ボタンホールに通してみると、位置やゆとりが適切か確認できます。
まだ玉止めをしていない段階であれば、位置の微調整もしやすくなります。
特にコートやジャケットなど厚手の服では、縫い終わってから「留めにくい」と気づくこともあるため、途中確認をしておくと安心です。
ボタンがすぐ取れる原因
ボタンを付け直してもすぐ取れてしまう場合は、縫い方だけでなく、糸や生地の状態に原因があることがあります。
糸が弱っている
長く着ている服は、洗濯や摩擦によって糸が弱くなっています。
ひとつボタンが取れた場合、他のボタンの糸も同じように劣化している可能性があります。
取れたボタンを直すついでに、他のボタンも軽く触って確認しましょう。
ぐらついているボタンがあれば、取れる前に補強しておくと安心です。
ボタンを強く引っ張っている
服を脱ぎ着するときに、ボタンを強く引っ張る癖があると、糸に負担がかかります。
ボタンを外すときは、ボタンだけを無理に引っ張るのではなく、ボタンホール側の布を少しゆるめながら外すと負担を減らせます。
特にコート、パンツ、袖口、制服、作業着などのボタンは力がかかりやすいため、丁寧に扱うことが大切です。
糸足が短すぎる
ボタンと布の間にゆとりがないと、ボタンを留めるたびに糸が強く引っ張られます。
特に厚手の服では、糸足が短いとボタンホールに通しにくくなります。
その結果、無理に引っ張ることになり、糸が切れたり、生地が傷んだりします。
厚手の服には、布の厚みに合った糸足を作ることが大切です。
布が弱っている
ボタン周辺の布が薄くなっている場合、糸をしっかり縫っても布ごと破れてしまうことがあります。
この場合は、ボタンを付け直すだけでは不十分です。
裏側に当て布をしたり、接着芯で補強したりして、生地の強度を戻してからボタンを付けましょう。
外出先でボタンが取れたときの応急処置
外出先でボタンが取れてしまった場合は、安全ピンや携帯用ソーイングセットで一時的に対応できます。
安全ピンを使う場合は、服の裏側から留めると目立ちにくくなります。
ただし、安全ピンはあくまで応急処置です。
薄手のブラウスや繊細な生地に使うと穴が残ることがあるため、できるだけ目立たない部分や縫い代に近い部分に通しましょう。
携帯用ソーイングセットがある場合は、2〜3回ほど糸を通して仮留めします。
帰宅後に、古い糸を取り除いてきちんと縫い直すと安心です。
ボタンを付け直した後の確認ポイント
ボタンを付け終わったら、仕上がりを確認します。
| 確認すること | チェック内容 |
|---|---|
| ボタンの位置 | ボタンホールと合っているか |
| 留めやすさ | きつすぎず自然に留まるか |
| ぐらつき | 不安定に揺れていないか |
| 糸足 | 生地の厚みに合った高さか |
| 玉止め | 裏側でしっかり固定されているか |
| 布の状態 | 引きつれや破れがないか |
| 見た目 | 他のボタンと違和感がないか |
実際にボタンホールに通して、留め外しがしやすいか確認しましょう。
留めにくい場合は、糸足が短すぎる可能性があります。
反対に、ボタンが大きく浮いて見える場合は、糸足が長すぎる可能性があります。
また、ボタンを付け直した後、数回着用したり洗濯したりした後に、糸がゆるんでいないか確認すると安心です。
取れたボタンをきれいに直すための注意点
薄手の服では糸や針を細めにする
薄手のシャツやブラウスは、生地に針穴が残りやすいことがあります。
太い針や太い糸を使うと、縫い跡が目立つ場合があります。
薄手の服では、細めの針と糸を使い、強く引きすぎないように縫いましょう。
厚手の服では丈夫さを意識する
コートやジャケットなどの厚手の服は、ボタンに負荷がかかりやすいです。
丈夫な糸を使い、必要に応じて裏ボタンを付けると長持ちしやすくなります。
生地が厚い場合は、ボタンと布の間に十分なゆとりを作ることも重要です。
高価な服は無理に直さない
スーツ、コート、礼服、高級素材の服などは、自分で直すと補修跡が目立つことがあります。
特に、布が破れている場合や、特殊なボタンが使われている場合は、洋服リフォーム店やクリーニング店に相談した方がきれいに仕上がります。
まとめ
取れたボタンを直すときは、まずボタンが残っているか、元の位置が分かるか、布が傷んでいないかを確認します。
そのうえで、生地に合った針と糸を使い、元の縫い方に合わせて丁寧に縫い付けることが大切です。
穴あきボタンは、ボタンと布の間に少しゆとりを作り、必要に応じて糸足を作ると留め外しがしやすくなります。
ただし、薄手の服では糸足を長くしすぎないように注意しましょう。
足つきボタンは、ボタンの裏側に足が付いているため、穴あきボタンのような糸足は基本的に不要です。
ボタンの足に糸を通し、きつく締めすぎないように固定します。
コートや厚手のジャケットでは、裏ボタンを使うと布への負担を分散でき、ボタンが取れにくくなります。
布が破れている場合は、そのまま縫い付けず、当て布や接着芯で補強してから直すと安心です。
ボタン付けは小さな補修ですが、位置、糸の強さ、糸足の長さ、玉止めの仕方によって仕上がりが大きく変わります。
正しい手順で直せば、見た目も自然で、長く使える状態に整えられます。
以上、取れたボタンの直し方についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。










