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ネクタイの襟の通し方について

ネクタイ,イメージ
目次

「襟の通し方」とは何か

ネクタイの「襟の通し方」とは、ネクタイを結んだ際に結び目をシャツの襟台(えりだい)に密着させ、襟の下へ自然に収める工程のことを指します。

正しく通すことで、襟元が引き締まり、清潔感と上品さが生まれます。

一方で、通し方を誤ると以下のような印象を与えがちです。

  • 結び目が斜めに傾いてだらしなく見える
  • 襟と結び目の間に隙間ができ、緩んだ印象になる
  • 襟の羽が浮き、首回りが不格好に見える

つまり、襟の通し方は「ネクタイ結びの仕上げ」であり、見た目の印象を決定づける重要な工程です。

ネクタイを通す前の下準備

シャツを整える

  1. 一番上のボタンを留める
     → これを怠ると、襟が開いて結び目が不安定になります。
  2. 襟を立てる
     → ネクタイを首にかけやすくするため、襟全体を軽く立てておきます。
  3. 襟のシワを整える
     → 手でなでて形を整えるか、必要であれば軽くアイロンをあてておきましょう。

ネクタイを襟に通す正しい手順

以下では、最も基本的な「プレーンノット(フォーインハンド)」を例に解説します。

手順

  1. 襟を立てて準備
    シャツの襟を立て、ネクタイを首にかけます。
    大剣(太い方)は利き手側にし、小剣(細い方)より20〜35cmほど長く取ります。
    ※体格やネクタイの長さによって調整。
  2. 結び目を作る
    通常の手順で結び、結び目はまだきつく締めずに少し余裕を残すようにします。
  3. 結び目を上に引き上げる
    左手で結び目を押さえ、右手で小剣を引きながら結び目を上にスライドさせます。
    結び目を襟台(首回りの帯部分)にぴたりと密着させることがポイントです。
  4. 襟を元に戻す
    襟を折り下げ、結び目が襟の中央にしっかり収まっているか確認します。
    襟の羽がネクタイの上に自然にかぶさるのが理想です。
  5. ディンプル(くぼみ)を作る
    親指と人差し指でネクタイの中央を軽くつまみ、中央に自然なくぼみを作ります。
    これにより立体感が生まれ、上品な印象になります。
    ※弔事などではディンプルを作らないのが礼儀とされます。

襟型別の通し方のコツ

襟の形によって、結び目の大きさや収まり方が異なります。

レギュラーカラー

最も標準的な襟型。

プレーンノットセミウィンザーノットがバランス良く収まります。

襟の中央ラインと結び目が一直線になるよう整えましょう。

ワイドスプレッドカラー(開きの広い襟)

襟の開きが広いため、結び目が大きい方が安定します

「ウィンザーノット」や「セミウィンザー」が適しています。

ただし、ネクタイが厚手の場合はフル・ウィンザーだとボリューム過多になりやすいため注意。

ボタンダウンカラー

襟先にボタンがあるタイプ。

小さめの結び目(フォーインハンドやプレーンノット)が最適です。

結び終えた後に襟先ボタンを留め、襟と結び目の密着を確認しましょう。

プロが実践する美しい仕上げ方

  1. 中央ラインを揃える
     → 結び目が襟の中心とずれていないか必ず鏡で確認。
  2. 隙間ゼロを意識する
     → 襟台と結び目の間に白いシャツ地が見えないように。
  3. 小剣をキーパーに通す
     → 通さないと小剣がはみ出し、全体が乱れて見えます。
  4. 襟の浮きを防ぐ
     → カラーステイ(カラーキーパー)を正しく差し込み、襟をシャープに保ちます。
  5. 最終位置の確認
     → 大剣先はベルトのバックル中央に触れる位置が理想です。

シーン別の通し方と印象

シーン襟のタイプ結び方ポイント
ビジネスレギュラー / ワイドプレーン / セミウィンザー清潔感・中央ライン重視
結婚式ワイドスプレッドウィンザーノット結び目を大きめにして華やかに
就活レギュラープレーンノットシンプルで誠実な印象を
カジュアルボタンダウンフォーインハンド緩めすぎず、自然な表情を

よくある失敗とその防止法

ミス例原因改善策
結び目が曲がる小剣を引く方向が斜め結び目を押さえながらまっすぐ上に引く
大剣が短い初期位置がずれ結ぶ前に大剣を30cm前後長めに取る
襟が浮くカラーステイ未使用 / 襟台との密着不足カラーステイを差し込み、襟元を指で押さえながら整える
小剣が長く出るキーパー未使用結んだ後に必ず小剣を通す

まとめ

ネクタイの襟の通し方は、単に「通す」作業ではなく、襟元の完成度を決める最終ステップです。

覚えておきたいポイントは次の3つ。

  1. 結び目は襟台にぴたりと密着させる
  2. 襟と結び目の隙間をなくす
  3. 襟型と結び方の相性を意識する

この3点を守るだけで、同じスーツでも格段に洗練された印象になります。

以上、ネクタイの襟の通し方についてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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