ダブルスーツは、シングルスーツに比べて構造が複雑で、ボタンの数や配置によって印象・フォーマル度・着こなしのルールが大きく変わります。
一部では「ダブルはこう着るのが正解」と断定的に語られることもありますが、実際には型・時代・仕立ての考え方によって複数の“一般解”が存在します。
ここでは、現在広く紹介されている内容を整理し、誤解の起きにくい形で解説します。
ダブルスーツの基本構造
ダブルスーツ(ダブルブレスト)とは、前身頃が深く重なり合い、左右対称にボタンが配置されたジャケットを指します。
主な特徴は次の通りです。
- 重厚感があり、クラシックな印象になりやすい
- フォーマル寄りの雰囲気を出しやすい
- 胸元からウエストにかけて直線的なシルエットを作りやすい
この「前の重なり」と「ボタン配置」が、ダブルスーツ特有の存在感を生み出します。
ダブルスーツのボタン数と種類
6つボタンのダブルスーツ
最も伝統的で、ダブルスーツの代表格とされるのが6つボタンです。
英国調やクラシックなスタイルと結び付けて語られることが多く、重厚感や威厳を演出しやすい型とされています。
留め方の考え方
6つボタンのダブルでは、一般的に次の2通りが紹介されます。
- 真ん中のボタンを1つ留める
- 真ん中と下の2つを留める
いずれも広く紹介されている着方であり、「必ず1つだけ留めなければならない」という絶対的なルールはありません。
デザインやフォーマル度の考え方によって選ばれます。
4つボタンのダブルスーツ
6つボタンよりも軽快で、クラシックと現代的な印象のバランスが取りやすいのが4つボタンです。
ビジネス用途を含め、比較的取り入れやすい型として紹介されることが多く、日本人の体型とも相性が良いとされます。
留め方の考え方
4つボタンの場合は、「どのボタンが留める前提で設計されているか(掛けボタン)」を基準にするという考え方が一般的です。
上か下かを一律に断定するよりも、そのスーツの設計意図に従って留めると理解する方が、誤解が起きにくくなります。
2つボタンのダブルスーツ
2つボタンのダブルは、ダブル特有の重さを抑えた、比較的軽快で現代的なデザインです。
- ジャケット感覚で着やすい
- カジュアル寄りのスタイルと相性が良い
- トレンド性を重視した印象になりやすい
一方で、フォーマルな場では軽く見える場合もあり、用途はやや限定されます。
ボタン数とフォーマル度の関係について
一般的には、次のような傾向で語られることが多いです。
- 6つボタン:最もクラシックで重厚
- 4つボタン:汎用性が高い
- 2つボタン:軽快で現代的
ただし、フォーマル度は生地・色・光沢・ラペル形状・ボタン素材などの要素にも左右されるため、ボタン数だけで決まるものではありません。
ダブルスーツのボタンマナーをどう考えるか
「一番下のボタンは留めない」という考え方について
「一番下のボタンは留めない」というルールは、主にシングルスーツで広く知られている作法です。
ダブルスーツの場合は、
- 下のボタンを留める着方が一般的に紹介される型もある
- 留めない着方を推奨する考え方も存在する
というように、一概に断定できません。
型(6つボタンなど)やデザインに応じて判断されます。
立っている時と座る時の考え方
- 立っている時
ダブルスーツはボタンを留めた方が、シルエットが安定しやすいとされます。 - 座る時
クラシックな考え方では「留めたまま」
一般的なマナー解説では「外す」
という、複数の考え方が存在します。
生地への負担や着心地、場の格式を考慮し、状況に応じて判断するのが現実的です。
用途別に考えるボタン数の選び方
- 格式や威厳を重視したい場合:6つボタン
- ビジネスで使いやすい万能型:4つボタン
- 軽さやトレンド感を重視:2つボタン
初めてダブルスーツを選ぶ場合は、4つボタンが最も扱いやすいとされることが多いです。
まとめ
ダブルスーツのボタンについて重要なのは、「何個あるか」よりも、
- そのスーツがどの型に属するのか
- どのボタンが掛けボタンとして設計されているのか
- クラシック寄りか、モダン寄りか
といった設計意図と一般的な傾向を理解することです。
以上、ダブルスーツのボタンの数についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
