ジャケット(jacket)とは、上半身に着用する比較的短丈の上衣を指し、現代ファッションにおいて極めて幅広いバリエーションを持つ衣服カテゴリです。
シャツやニットといったインナーの上から羽織ることを前提としたアウターウェアであり、着丈は主に腰〜ヒップ上部程度が一般的。コートほど長くなく、軽快にまとえる点が大きな特徴です。
ジャケットは、身体を保護する機能性と、着こなしを構築する装飾性の両面を兼ね備えています。
特にテーラードジャケットのように、肩の構造や芯地などの設計が反映されるアイテムは、衣服の立体性を強調し、スタイル全体に明確な「形」を与えます。
一方で、デニムジャケットやライダースなど、日常に溶け込むカジュアルなタイプも多く、ジャケットはそのまま“スタイルの幅”を象徴する存在とも言えます。
狭義のジャケット:テーラードジャケットとしての定義
狭義で「ジャケット」と言った場合、もっとも伝統的なのがテーラードジャケットです。
これはスーツの上衣として形成された歴史を持ち、
- ラペル(襟)
- 前ボタン構造
- 胸・腰ポケット
- 肩パッドや芯地による立体的設計
といった特徴が備わっています。
フォーマルからビジネス、さらにはセミドレスまで、きちんとした印象を求める場面の基準となる衣服がこの狭義のジャケットです。
広義のジャケット:ライトアウター全般を含む大きな衣服カテゴリ
一方、広い意味での「ジャケット」は、軽めのアウターウェア全般を包括する言葉として使われます。
現代のファッションでは下記のような多様なアイテムがジャケットに含まれます。
- テーラードジャケット
- デニムジャケット
- ライダースジャケット
- ブルゾン(MA-1・スタジャンなど)
- ミリタリージャケット(M-65、フィールドジャケットなど)
- トラックジャケット(ジャージ系)
- マウンテンジャケット(アウトドア系)
このように、ジャケットは“構造の違いを持つ複数の上衣をまとめる総称”としても用いられる点が特徴です。
ブランドやショップによって分類が多少異なることがあるものの、基本的には「短丈アウター」という枠組みで理解すれば問題ありません。
ジャケットと他の衣服との違い
コートとの違い
コートは着丈が膝〜ふくらはぎ程度まで長いのが特徴で、ジャケットより防寒機能を重視した設計です。
短く軽いジャケットと、長く重厚なコートは、主に“丈”で線引きされます。
ブルゾンとの違い
ブルゾンは、丸みを帯びたシルエットやリブ仕様の裾・袖口など、カジュアル性の強い構造が中心。
ジャケットよりもリラクシーでスポーティな印象を生み出すアイテムです。
ただし広義ではブルゾンもジャケットの一種と扱われ、双方は実務上しばしば重なります。
カーディガンとの違い
カーディガンはニット素材を用いた柔らかな上衣で、布帛(織物)で構造的な作りを持つジャケットとは明確に異なるカテゴリです。
こちらは「軽衣料」、ジャケットは「アウター」の位置づけで理解すると整理しやすくなります。
ジャケットの歴史的背景
ジャケットの起源は中世ヨーロッパにまでさかのぼります。
当時の短い上衣が始まりとなり、19世紀には現在の原型となるテーラード構造が確立されました。
さらに20世紀には、アメリカ発のカジュアル文化やミリタリー・ワークウェアの流行が重なり、デニムジャケットやライダースなど、多様な派生系が生まれました。
現代では、アウトドア素材やスポーツテクノロジーの発展によって、ジャケットは機能・デザインの両面で最も進化した衣服カテゴリのひとつとして位置付けられています。
まとめ:ジャケットとは何か?
- 短丈で上半身に着用するアウターウェア
- 狭義ではテーラードジャケット、広義ではライトアウター全般
- 丈・構造・用途により、コートやブルゾンと区別できる
- 歴史的背景から、フォーマルからカジュアルまで幅広いスタイルに対応
- 現代ファッションにおいて、ジャケットは“シルエットを形作る要の衣服”と言える
以上、ジャケットの定義についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
