ジャケット選びで最も重要な要素のひとつが「肩幅」です。
肩幅はシルエットや快適さを大きく左右し、フィット感の良し悪しを一瞬で決めてしまいます。
ここでは、プロの採寸方法に基づきながら、誰でも正確に肩幅を測れるよう、手順や注意点を詳しくまとめます。
肩幅とは何を指すのか
ジャケットにおける肩幅とは、左右のショルダーポイント(肩先)同士を結んだ長さを指します。
このショルダーポイントは、肩線と袖付け線(アームホール縫い目)が交わる位置で、肩パッドの膨らみが終わる“角”の部分です。
肩幅がフィットすると以下のメリットがあります。
- 肩線がまっすぐに見え、姿勢が良く見える
- 袖山に不要なシワが入らない
- 上半身のバランスが整い、スマートな印象になる
逆に大きすぎても小さすぎてもシルエットが崩れます。
肩幅測定に必要なもの
- 採寸用の柔らかいメジャー
- 平らで広いスペース
- シワを軽く伸ばしたジャケット本体
これだけで十分、正確な肩幅測定が可能です。
ジャケット単体で肩幅を測る方法(最も一般的な手順)
STEP 1:ジャケットを整える
ジャケットを背中側が上になるように平らに置き、できれば前ボタンを1つ留めて形を安定させます。
背中部分のシワを軽く伸ばし、肩線がまっすぐ見える状態を作ります。
STEP 2:ショルダーポイントを確認する
左右の肩線と袖付け線が交わる位置がショルダーポイントです。
ここがズレると測定値が大きく変わるため、丁寧に位置を確認します。
STEP 3:ポイント同士を直線で測る
メジャーを軽く張った状態で、左のショルダーポイントから右のショルダーポイントまでを直線で測ります。
※ブランドやショップによっては、肩線のわずかなカーブに沿って測る場合もありますが、一般的には主に直線計測です。
体から肩幅を測る場合(ヌード寸)
ジャケットのフィッティングを考える際は、ヌード寸を目安にする方法もあります。
ヌード肩幅の測り方
- リラックスして直立する
- 左右の肩先にある“肩峰(けんぽう)”という骨の位置を確認
- 肩峰同士をまっすぐに計測する
ヌード寸は個人差があるものの、一般的には 約38〜46cm程度 が多い範囲です。
多くのジャケットは、ヌード寸より
- +1〜3cm程度広め
に設計されることが一般的で、デザインによっては+4cmほど取ることもあります。
デザイン別の肩幅の違い
肩幅の見え方はジャケットの作りによって変わります。
レギュラーショルダー
標準的で、多くのビジネススーツに採用。
ナローショルダー
肩幅を狭めに設定するスリムなデザイン。
モダンでシャープな印象。
ブロードショルダー
肩先をやや強調したクラシック寄りの設計。
構築的で存在感がある。
※デザインにより、同じ体に着せても肩幅が2〜3cm違って見えるケースがあります。
ラグランスリーブの場合は肩幅を測れない
ラグランスリーブには明確な肩線がないため、肩幅という概念が成立しません。
そのため、以下の項目でサイズ感を判断します。
- 袖丈
- 着丈
- 裄丈(肩〜袖先までを連続で測った長さ)
特にアウターでは裄丈が重要な指標になります。
肩幅が合っているか判断するポイント
肩幅が合っているジャケット
- 肩先が腕に自然に乗る
- 袖山に不要なシワがない
- 肩線がまっすぐで、後ろ姿がスッキリ見える
合っていない場合
- 肩が落ちて見える → 広すぎ
- 背中が突っ張る、袖山が盛り上がる → 狭すぎ
- 全体的に重く見える → 肩幅・肩パッドが過剰
こうしたサインは試着で必ずチェックしたいポイントです。
肩幅測定でありがちな誤差の原因
- ショルダーポイントの位置を誤る
- メジャーが斜めになっている
- ジャケットが平らに整っていない
- 袖付けの形状が複雑で、ポイントが曖昧になっている
特にショルダーポイントのズレは1cm以上の誤差に繋がるため注意が必要です。
まとめ
ジャケットの肩幅は、「左右のショルダーポイントを直線で結んだ長さ」で定義され、最もフィット感を左右する要素です。
正しい採寸には、
- ジャケットを平らに整える
- ショルダーポイントを正確に見つける
- メジャーを水平に当て、軽く張って測る
といった基本が欠かせません。
肩幅のミリ単位の違いが着用感に現れるため、この記事の方法を参考に、丁寧に測定してみてください。
以上、ジャケットの肩幅の測り方についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
