ネクタイを毎日結んでいるのに、なかなか上手く形が決まらない…。
そんな悩みを持つ人は意外と多いものです。
でも安心してください。コツを押さえれば、不器用な人でも短時間できれいに仕上げることができます。
この記事では、初心者でも失敗しにくい3つの結び方と、見た目を整えるプロのコツを徹底解説します。
目次
結ぶ前に知っておきたい基本ルール
長さの目安
結び終わったとき、ネクタイの先端がベルトのバックル中央付近に来るのが理想。
最初に結ぶ位置(太い方・細い方の長さ)を毎回一定にすると、仕上がりが安定します。
芯をねじらない
ネクタイの中央には芯地が入っています。
結ぶときにねじれると形が歪みやすくなるため、常に「面(表地)」を保つようにしましょう。
ディンプルを作る
結び目の下にできる小さなくぼみ=「ディンプル」は、清潔感と立体感を演出するポイント。
親指と人差し指で軽く谷を作りながら締めると、プロのような仕上がりになります。
初心者でも簡単!おすすめの3つの結び方
プレーンノット(フォーインハンドノット)
最もシンプルで、初心者にぴったりな基本形。
特徴
- 一番簡単で覚えやすい
- 細めのネクタイや狭い襟に向いている
- やや非対称で、柔らかな印象を与える
手順
- 太い方(太剣)を細い方(小剣)の前に交差させる。
- 太剣を前面から左→右へ一周回す。
- 太剣を首の輪の内側から上に通す。
- 前面にできた輪へ上から通し、結び目を持って上へスライドして締める。
- 仕上げにディンプルを作り、形を整える。
コツ
- 太剣:小剣の長さを「3:1」にしておくとベルト位置で仕上がりやすい。
- 襟が狭いシャツ(ナロー・ボタンダウン)に最適。
ダブルノット(ダブル・フォーインハンド/プリンス・アルバート)
プレーンノットよりも少し厚みを出したい人におすすめ。
特徴
- プレーンノットの変化型
- 結び目にボリュームが出る
- 細めのタイや薄手の素材に最適
手順
- 太剣を小剣の前で交差。
- 太剣を前面でもう一周(前巻きが2回)。
- 太剣を首の輪の内側から上に通す。
- 前面の二重の輪に上から通し、結び目を持って上にスライドして締める。
- ディンプルを作り、形を整える。
コツ
- 非対称のやわらかい印象を保ちつつ、やや立体感を出せる。
- 薄手のネクタイや細身の体型に特に似合います。
セミウィンザーノット
フォーマルにも対応できる、万能な中級者向け結び方。
特徴
- プレーンよりやや大きめの結び目
- 左右対称でバランスの良い三角形
- ビジネス・商談・式典にぴったり
手順
- 太剣を小剣の前に交差。
- 太剣を首の輪の内側から上に通し、左側に下ろす。
- 太剣を前から左→右へ水平に回す。
- 太剣を右側から首の輪に通して前へ下ろす。
- 前面の輪に上から通し、結び目を持って締める。
- ディンプルを作り、左右対称に整える。
コツ
- 中厚手のネクタイに向く。
- 襟の開きが中~広め(レギュラー〜スプレッド)のシャツに最適。
結び目をきれいに整えるプロのテクニック
- 結び目を持って締める
太剣だけを引っ張ると形が崩れるため、結び目全体を持って上にスライド。 - ねじれを防ぐ
巻く途中で「表面が見えているか」を常に確認。 - 長さの再現性を高める
結び始める位置を毎回固定する(太剣の先がズボンポケットの上端に来る程度)。 - ディンプルの作り方
親指と人差し指で太剣をV字につまみ、軽くくぼみを作ってから締め上げる。
素材選びで結びやすさが変わる
ネクタイは素材によって結びやすさが大きく変わります。
| 素材 | 特徴 | 初心者向き度 |
|---|---|---|
| ウール混・トリコット | 張りがあり形が崩れにくい | ◎ |
| シルク(ざっくり織り) | 光沢と摩擦のバランスが良い | ○ |
| ポリエステル(ツルツル) | 滑りやすく緩みやすい | △ |
シーン別おすすめ
| シーン | おすすめの結び方 | 印象 |
|---|---|---|
| 毎日の通勤・オフィス | プレーンノット | ナチュラルで清潔感 |
| 講演・プレゼン・商談 | セミウィンザー | 誠実・信頼感 |
| カジュアルな会食 | ダブルノット | おしゃれで柔らかい印象 |
まとめ:下手でも“見栄えよく”結ぶ5原則
- 長さはベルト中央で止める
- 芯をねじらず、面を保つ
- 結び目を持って締める
- ディンプルを作る
- 自分に合った素材・幅を選ぶ
ネクタイは「力技」ではなく「バランスの習慣」です。
同じ位置・同じ手順で毎日5回練習すれば、誰でも“自然に決まる”手元の動きが身につきます。
以上、ネクタイを結ぶのが下手な人向けの結び方についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
