スーツのズボン(スラックス)の洗濯は、見た目や寿命に大きく関わるため、とても注意が必要です。
間違った洗濯方法をすると「テカリ」「型崩れ」「縮み」などが起こりやすく、せっかくのスーツが台無しになることもあります。
以下に詳しく解説します。
目次
基本原則:スーツは「水洗い不可」が多い
多くのスーツはウールやポリエステルの混紡でできており、水洗いすると縮んだり生地の風合いが損なわれやすいため、ドライクリーニングが基本です。
ただし、最近は「ウォッシャブルスーツ」といって自宅で水洗いできるものも販売されています。
その場合はタグに「洗濯機マーク」や「手洗いマーク」が記載されていますので、必ず確認しましょう。
自宅で洗濯できる場合
ウォッシャブルスーツやポリエステル100%に近い素材であれば、自宅で洗えます。
洗濯の手順
- ブラッシングでホコリを落とす
表面のホコリやゴミをブラシで取ってから洗うと仕上がりが良くなります。 - ネットに入れる
ズボンを裏返しにしてたたみ、大きめの洗濯ネットに入れます。 - 弱水流・ドライコースで洗う
洗剤はおしゃれ着用(中性洗剤)を使用し、柔軟剤を少量加えると生地が柔らかく仕上がります。 - 脱水は短時間
30秒〜1分程度で十分です。長く回すとシワの原因になります。 - 陰干し・自然乾燥
ハンガーにかけて形を整え、直射日光を避けて陰干し。風通しの良い場所で乾かします。
自宅で洗えない場合の対処法
「水洗い不可」のスーツは無理に家庭洗濯しない方が無難です。
その場合のケア方法は以下の通りです。
- 日常ケア
・着用後はブラッシングでホコリや汚れを落とす
・湿気を飛ばすために1日休ませる
・連日着用は避ける(最低2〜3日は間隔をあける) - 汚れが付いたとき
・食べ物や飲み物をこぼした場合は乾いたタオルで軽く吸い取る
・油汚れはベンジンでトントンとたたき落とす(ウールに使える) - ニオイ対策
・風通しの良い場所で陰干し
・スチームアイロンで軽く蒸気をあてると消臭・シワ取り効果あり - 定期的なクリーニング
汗をかいた季節や着用回数が増える時期は、シーズンに1〜2回ほどクリーニングに出すのが理想です。
やってはいけないこと
- 普通の洗濯コースでゴシゴシ洗う
- 高温の乾燥機にかける
- 長時間脱水する
- 直射日光に当てて干す
これらは縮み・テカリ・生地の劣化を招きます。
アイロンのかけ方
スーツのズボンは「折り目」が命です。
洗ったあとやクリーニング後にはアイロンでプレスしましょう。
- 当て布を必ず使う
- 中温(140〜160℃程度)でスチームを軽くかける
- 折り目はプレスラインに沿ってしっかり押さえる
まとめ
- 基本はドライクリーニング
- 「ウォッシャブル対応」なら家庭洗濯も可能(弱水流+ネット)
- 普段はブラッシング・陰干し・スチームケアで十分
- 折り目をしっかりアイロンで整えることが重要
以上、スーツのズボンの洗濯についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。