ダブルスーツについて、詳しく解説します。
これは単に「スーツの種類」の一つですが、ビジネスシーンやフォーマルな場での印象を左右する要素も多く、理解しておくと着こなしの幅が広がります。
目次
ダブルスーツとは?
「ダブルスーツ」とは、ジャケットの前合わせが 二重(ダブル)になっているスーツ のことです。
対して「シングルスーツ」は前合わせが一列のボタンで構成される一般的な形です。
ダブルスーツの特徴は以下の通りです。
- ジャケット前面が左右で大きく重なるデザイン
- ボタンが2列に並ぶ(二列ボタン)
- Vゾーン(襟元の開き)がシングルに比べ狭め
- 威厳や重厚感のある印象を与える
ダブルスーツの歴史と背景
- 起源は19世紀ヨーロッパ。もともとは軍服や貴族の服装から派生。
- 日本ではバブル期(1980年代後半~90年代初頭)に流行し、当時の「エグゼクティブ・ファッション」の象徴でもありました。
- 一時は「古臭い」と敬遠された時期もありましたが、最近ではクラシック回帰の流れで再注目されています。
ダブルスーツの代表的なスタイル
ダブルスーツにも種類があります。特に「ボタンの配列」が大きなポイントです。
- 6ボタン2掛け(6×2)
最も一般的。6つのボタンのうち、下段2つだけを留める。バランスが良く、フォーマル感も強い。 - 6ボタン1掛け(6×1)
イタリアンスタイルによく見られる。ウエスト位置が高く、脚長効果がある。モダンな印象。 - 4ボタン1掛け(4×1)
シンプルでコンパクト。カジュアル寄りな着こなしに向く。 - 8ボタン2掛け(8×2)
よりクラシカルで重厚な雰囲気を出せる。背の高い人やガッチリ体型向け。
ダブルスーツの魅力
- 威厳とエレガンス
シングルよりも重厚で風格のある雰囲気になる。経営者や役職者に好まれる。 - 体型補正効果
前合わせが大きく重なることで、ウエストやお腹を自然にカバーできる。 - クラシックトレンドとの相性
現代の流行である「英国調」や「クラシック回帰」とも相性が良く、再評価されている。
ダブルスーツを着こなすコツ
- 体型に合わせる
→ 背が高い人・がっしり体型の人に特に似合う。小柄な人が着る場合はジャストサイズを意識すること。 - シャツとネクタイはシンプルに
→ ダブルスーツ自体が主張が強いので、無地や控えめな柄のシャツ・ネクタイがおすすめ。 - ボタンはきちんとルールを守る
→ 留めるのは基本的に「内側のボタン+外側の下段ボタン」。全部留めるのはNG。 - 丈感に注意
→ 昔のバブル期風に長すぎると古臭く見える。現代的には「やや短め&細め」のシルエットが主流。
現代での活用シーン
- ビジネスの場:役職者やプレゼン時に説得力を増す
- 結婚式・パーティー:格式ある場にマッチ
- ファッションとして:あえてクラシックを取り入れて洒脱に見せる
まとめ
ダブルスーツは「クラシックで風格のある二列ボタンのスーツ」であり、体型を引き締め、威厳を演出できる一方で、着こなし方を誤ると古臭くなりがちです。
最近はスリムなシルエットや短め丈で再評価されており、モダンに着こなせば非常に洗練された印象を与えるアイテムです。
以上、ダブルスーツについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。