スーツの「ウエスト直し」について詳しく解説します。
これはスーツのサイズ調整の中でも特に需要が多いお直しで、見た目の印象や着心地に直結する大切なポイントです。
以下で、概要から直し方法、費用や注意点まで体系的に整理します。
目次
ウエスト直しとは?
スーツの「ウエスト直し」とは、スラックスやジャケットの胴回り(腰部分)のサイズを詰めたり出したりして、自分の体型に合わせる調整のことです。
特に体重変動や加齢による体型の変化、既製品購入後の微調整の際に行われます。
- 詰める(ウエストを細くする):生地を内側に縫い込んで、胴回りを小さくする。
- 出す(ウエストを広げる):縫い代(余り布)を活かして、胴回りを大きくする。
ウエスト直しが可能な範囲
直しには限度があります。
これは、縫い代(余り布)の有無やスーツのデザインによって変わります。
- 詰める場合:3〜5cm程度までが一般的。縫い代が十分ある場合はもう少し可能。
- 出す場合:2〜3cm程度が目安。ただし縫い代が少ない既製品では出せない場合もある。
ポイント:詰める方が出すよりも自由度が高い傾向があります。
ジャケットとスラックスでの違い
ジャケットのウエスト直し
- 主に背中心の縫い目や脇の縫い目から調整。
- 体のラインが美しく出るようにシェイプを変える。
- 過度に詰めすぎるとシワや引っ張りが出やすい。
スラックスのウエスト直し
- ベルトループの下にある「後ろ中心の縫い目」から調整するのが一般的。
- 股上のバランスやヒップラインも影響するため、全体のフィット感を見て行う。
費用の目安
店舗や地域によって異なりますが、相場感は以下の通りです。
- スラックスのウエスト直し:2,000〜5,000円程度
- ジャケットのウエスト直し:3,000〜7,000円程度
※ ブランド物やオーダースーツは専門店で依頼すると費用が高くなることもあります。
ウエスト直しを依頼する際の注意点
- 縫い代の確認:出し直しを希望する場合は、まず縫い代が残っているか確認が必要。
- シルエットのバランス:ジャケットはウエストだけを詰めすぎると不自然なラインになる。
- サイズ調整の限界:大幅なサイズ変更は不可。体型に合わない場合は仕立て直しや新調を検討する方が良い。
- 納期:1週間程度が目安だが、繁忙期やオーダー専門店では2〜3週間かかることもある。
- 試着必須:直す前に必ず試着して仕上がりイメージを共有すること。
自分でできる?それともプロに任せる?
- 自分で行うのは非推奨:家庭用ミシンでは縫製の強度や仕上がりに難があり、スーツのラインを崩すリスクが大きい。
- プロに依頼するのが安心:洋服直し専門店や購入店舗での直しサービスを利用するのがおすすめ。
まとめ
スーツのウエスト直しは、体型の変化や既製品調整に役立つ身近なお直しですが、縫い代やシルエットのバランスなど制約もあります。
詰めるのは比較的自由度が高いが、出す場合は縫い代の有無で大きく制限されるのがポイントです。
費用は数千円程度、仕上がりの美しさを考えればプロに依頼するのが最適です。
以上、スーツのウエスト直しについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。