ワイシャツのサイズ選びは、仕立て服の世界では「首回り・肩幅・袖丈・胸囲・胴回り」という5つの要素によって決まります。
どれか一つでもズレると、見た目の印象だけでなく快適さまで大きく失われてしまいます。
ここでは、それぞれのパーツがどのようにサイズ感に影響し、どのように選べば“理想のフィット”になるのかを徹底的に解説します。
首回り(ネックサイズ)
自然な余裕があるかが見た目と快適性を左右する
理想の状態
トップボタンを閉めたとき、指1本〜1.5本が無理なく入る程度のゆとり。
窮屈さがなく、かつネクタイが緩んで見えない絶妙なサイズです。
NGの状態
- 小さい場合:息苦しさがあり、前立てが浮きやすく、ネクタイの結び目が潰れる。
- 大きい場合:ネクタイが締まらず、首元がだらしなく見える。
測り方
喉仏のすぐ下にメジャーを回し、実寸+1〜2cmが基本。
肩幅(ショルダーライン)
シャツ全体の美しさを決める最重要ポイント
理想の状態
肩の骨(肩峰)に、シャツの肩線がぴったり一致していること。
肩幅はシャツの“骨格”とも言える部分で、ここが合っていないと全体のシルエットが崩れます。
NGの状態
- 広すぎる:肩が落ちて大きく見える。
- 狭すぎる:腕の可動域が制限され、背中にツッパリが出る。
測り方
肩先から肩先までを水平に測定。
自分では誤差が出やすいので、他者に計測してもらうのがベスト。
袖丈(スリーブレングス)
ジャケット着用時の見た目に直結する重要要素
理想の状態
腕を自然に下ろすと、手の甲に軽く触れるくらい。
ジャケットを着る場合は、ジャケット袖から1cm前後シャツが覗くのが最適です。
補足(デスクワークが多い人向け)
PC作業が多い場合や袖が落ちやすい体型の人は、「手首のくるぶしが隠れる程度」に調整すると扱いやすくなります。
測り方
肩点から手首のくるぶしまでをまっすぐ計測。
胸囲(チェスト)
動きやすさとシルエットの両立がポイント
胸囲は「タイトすぎて張り付く/大きすぎてダボつく」のどちらも避けたい部分です。
シルエット別の適正な余裕量
- スリムフィット:実寸+8〜12cm
- レギュラーフィット:実寸+10〜14cm
- クラシックフィット:実寸+12〜16cm
NGの状態
- 背中や胸に横ジワ
- ボタンに負担がかかる
- ダボつきすぎて古く見える
胴回り(ウエスト)
動作時の快適性・見た目のシャープさを決める部分
シルエット別の余裕量
- スリム:+6〜10cm
- レギュラー:+8〜12cm
- クラシック:+10〜15cm
理想の状態
立っているときはすとんと落ちるシルエットで、座ったりかがんだりしたときもボタンが引っ張られない。
シルエットの種類と選び方
シャツには大きく3種類のフィットがあり、体型とTPOによって向き不向きがあります。
スリムフィット
- 身体に沿うシャープなライン
- 若々しく、細身のスーツと相性◎
レギュラーフィット
- 標準的で最もビジネスに適したバランス
- 長時間着ても疲れにくい
クラシックフィット
- ゆとりを大きく取り、エレガントな印象
- 大柄体型やクラシック寄りのスーツと好相性
TPOによって異なる“正解サイズ
ビジネス(スーツ着用)
肩幅と首元が正確に合い、袖丈のバランスが整った“ジャスト寄り”が最適。
カジュアル
肩幅にわずかな余裕があっても問題なく、着丈も短めでOK。
冠婚葬祭
最も厳格なフィットが求められるため、首回り・袖丈・肩幅を丁寧に合わせる必要がある。
なぜブランドによってサイズ感が違うのか
- 用いているパターン(型紙)が違う
- スリム設計かクラシックかで身幅が変わる
- 欧米体型基準か日本人体型基準か
特に「肩幅・ウエスト」の差はブランドごとに大きいため、お気に入りの“基準ブランド”を1つ決めておくとサイズ選びが格段に楽になります。
初心者が見るべき優先順位
プロ目線では、「肩幅」と「首回り」が最重要。
次に袖丈。
この3つが合えば、ほとんどの失敗は防げます。
以上、ワイシャツのサイズ感についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
