ネクタイを結んだときに「左右のバランスが崩れる」「結び目が傾く」「形が安定しない」といった悩みを抱える方は少なくありません。
実は、ネクタイの結び方には左右対称になりやすい種類が存在し、正しい手順と微調整を行うことで、誰でも美しく整った結び目をつくることができます。
以下では、特に左右対称に仕上げやすい結び方を厳選し、特徴・正確な手順・プロが行う整え方のコツまで詳しく整理します。
目次
左右対称にしやすい結び方ランキング(正確版)
| 結び方 | シンメトリー性 | 結び目のサイズ | 難易度 | 用途 |
|---|---|---|---|---|
| フルウィンザー(Windsor) | ★★★ 完全対称 | 大きめ・正三角形 | 高め | 結婚式・面接などフォーマル |
| プラット(Pratt / Shelby) | ★★★ 対称性◎ | 中サイズ | 中 | ビジネス全般・実用的 |
| ハーフウィンザー(Half-Windsor) | ★★☆ ほぼ対称 | 中〜やや小 | 中 | 毎日の仕事・きちんとした印象 |
| フォアインハンド(Four-in-Hand / プレーン) | ★ 非対称 | 細長い | 低 | カジュアル・こなれ感重視 |
重要なポイント
フォアインハンドは最も簡単ですが、構造上どうしても非対称の結び目になります。「整って見せる」ことは可能ですが、「左右対称の結び目をつくる」用途には不向きです。
フルウィンザーノット|もっとも左右対称でフォーマル
特徴
- 完全な正三角形に近い形
- シンメトリー性が最も高く、襟の中心にぴたっと収まる
- ワイドカラーやスプレッドカラーのシャツと好相性
手順(右利き想定)
- 大剣(太い方)を小剣の上へ交差
- 大剣を首の輪の内側から上へ通し、右側へ下ろす
- 小剣の裏側から右→左へ巻き、大剣を左側に配置
- 再び大剣を首の輪に下から通し、前方へ垂らす
- 正面の輪に上から下へ通す
- 上辺を水平に保ちながら結び目を締め、中心にディンプル(くぼみ)をつくる
きれいにするコツ
- 巻きのテンションを左右均等に保つ
- 最後の調整時に「結び目の上辺を水平にすること」を意識
- ディンプルは中央1点に深く作る
プラットノット(Pratt / Shelby)|対称性+簡単=実用最強
特徴
- 中くらいの大きさで、ナチュラルな左右対称
- 工程数が少なく、失敗しにくい
- レギュラーカラー〜セミスプレッドなど幅広いシャツに適応
手順のポイントは「最初だけ裏面を表にしてスタート」すること
- ネクタイを裏向きで首にかける(大剣右・小剣左)
- 小剣の上に大剣をクロスし、大剣を表向きへ返す
- 大剣を右→左へ前面横断
- 大剣を首の輪に下から通す
- 正面の輪に上から下へ通し、締める
メリット
- 結び目がつぶれにくく、自然な三角形になる
- ハーフウィンザーより軽く、フォアインハンドより整う
ハーフウィンザーノット|日常使いしやすい「ほどよい対称」
特徴
- 二等辺三角形で、バランスの良いシルエット
- ビジネスシャツ全般に似合う
- 結び目が大きすぎず、小さすぎない万能ノット
手順(簡潔に正確に)
- 大剣を上から交差
- 大剣を首元に下→上で半巻きし、右側へ
- 大剣を前面で右→左へ渡す
- 大剣を再び首の輪へ通して前へ垂らす
- 正面の輪へ通し、左右均等に絞めて形を整える
フォアインハンド|非対称だけど「中心合わせ」で美しく見せる
特徴
- 細く縦長、やや右寄りに傾くのがデザイン
- 左右対称にはならないが、「襟の中心に合わせれば整った印象」にはできる
- スリムタイやカジュアルスタイルに向く
プロが実践する“左右対称を作る微調整テク”
| テクニック | 効果 |
|---|---|
| 結び目を締める前に両側を交互に引く | 結び目の左右の形が均一になる |
| 上辺を水平に保つように人差し指で支える | 結び目の傾きを防止 |
| ディンプルを中央1点に固定 | 中心線がはっきりし、シンメトリーが際立つ |
| 硬めの芯地・形状安定タイプのネクタイを使う | 結び目が崩れず左右対称を維持しやすい |
| 結び終えたら鏡を「正面+上方」から確認 | 結び目の傾きや深さを精密に調整できる |
まとめ
- 左右対称を最重視するなら:フルウィンザー or プラット
- 日常で使いやすく、美しく整えたいなら:ハーフウィンザー
- あえてラフで良いなら:フォアインハンド(ただし非対称が基本)
- 最後の「整える工程」が、結び方と同じくらい重要です
以上、ネクタイを左右対称にしやすくする結び方についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
