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スーツの裏地について

スーツ,イメージ

スーツの裏地は、見えにくい部分でありながらスーツの「着心地」「通気性」「見た目の印象」に大きく影響する重要な要素です。

以下に、裏地の役割、素材の種類、仕立ての違い、選び方のポイントについて詳しくまとめます。

目次

裏地の役割

裏地には単なる装飾だけでなく、いくつかの実用的な役割があります。

  • 着心地の向上:表地とシャツの摩擦を軽減し、滑りをよくすることで動きやすくなる。
  • 表地の保護:汗や皮脂が直接表地に染み込むのを防ぐ。結果的にスーツの寿命を延ばす。
  • 型崩れ防止:表地に張りを持たせ、シルエットを安定させる。
  • 防寒性・通気性の調整:裏地の厚さや素材によって、夏は涼しく、冬は暖かく着られる。
  • デザイン性:派手な色や柄を選ぶことで、脱いだときに個性を演出できる。

裏地の素材

裏地には様々な素材が使われます。代表的なものを挙げます。

  • キュプラ
    • 再生繊維で、吸湿性・放湿性に優れ、肌触りがなめらか。
    • 高級スーツに多く採用される。
    • 静電気が起きにくいのも特徴。
  • ポリエステル
    • 耐久性が高く、シワになりにくい。
    • 価格が安く、大量生産のスーツに多い。
    • 吸湿性は低いため、夏場は蒸れやすい。
  • シルク
    • 高級感があり、光沢が美しい。
    • 軽く柔らかいが、摩擦や汗に弱く耐久性が低め。
  • レーヨン
    • 吸湿性・発色性が高い。
    • ただし耐久性はキュプラに劣る。

裏地の仕立て方

裏地の付け方もスーツの季節感や用途に影響します。

  • 総裏仕立て
    • 袖・背中・前身頃すべてに裏地がある。
    • 防寒性・耐久性が高く、秋冬用やフォーマルに適する。
  • 背抜き仕立て
    • 背中の一部に裏地がなく、通気性が良い。
    • 春夏用スーツに多い。
  • 半裏仕立て
    • 背中全体がなく、前身頃と袖だけ裏地がある。
    • 軽量でカジュアルな印象。

デザイン性とカラー

近年では「裏地で遊ぶ」という考え方も浸透しています。

  • 無地:フォーマルで落ち着いた印象。
  • 柄入り(ストライプ・ドット・ペイズリーなど):脱いだ時に個性を主張できる。
  • 明るい色(赤・紫・ブルーなど):ビジネスでは控えめに、カジュアルスーツでは映える。

選び方のポイント

  • ビジネス用:キュプラやポリエステルの無地が無難。背抜きなら夏でも快適。
  • フォーマル用:総裏でキュプラを選ぶと高級感が出る。
  • カジュアル用:裏地の柄や色で遊び心を加えるのもおすすめ。
  • 耐久性重視:ポリエステル。
  • 着心地重視:キュプラやシルク。

まとめると、裏地は「見えないおしゃれ」かつ「着心地を左右する実用性のパーツ」です。

高級感を求めるならキュプラ、コストと耐久性を優先するならポリエステルがおすすめです。

以上、スーツの裏地についてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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