スーツの「正しいボタンの留め方」は、実は世界共通である程度決まった「ルール」が存在します。
これは単なる見た目の美しさだけでなく、着心地やスーツのシルエットを保つために大切なマナーでもあります。
以下に、ジャケットの種類ごとに詳しく整理しました。
目次
シングルスーツ(2つボタン)
- 上のボタン:留める
基本は「上だけ留める」のが正解です。 - 下のボタン:留めない
下を留めると動きにくくなるだけでなく、スーツのラインが崩れ、裾が突っ張った印象になります。
覚え方:「2つボタンは上だけ」
シングルスーツ(3つボタン)
- 一番上:留めない(飾りボタンの扱い)
- 真ん中:必ず留める
- 一番下:留めない
覚え方:「Sometimes, Always, Never」
(上は時々/真ん中は必ず/下は絶対に)という英語の暗記法が有名です。
ただし、日本では「真ん中だけを留める」のが最も一般的でスマートに見えます。
ダブルスーツ
- 基本は全て留めるのが原則。
- ただし、動作中や座るときは一番下を外すこともあります。
- ダブルスーツはシルエットを重視するため、ボタンを外して着るのは不格好に見えやすいです。
覚え方:「ダブルは全部留める」が無難。
座るときのマナー
- 座るときは 必ずボタンを外す のが正解。
- 立ち上がったら、自然にまた留めるのが理想です。
- 理由は、座ったときにボタンを留めたままだと、生地が引っ張られてシワになったり、窮屈に見えてしまうため。
ベスト(スリーピース)の場合
- 一番下のボタンは留めないのが伝統的なルール。
- 上はすべて留めて問題なし。
- この「一番下を外す」ルールは、英国王エドワード7世が太っていて下のボタンを閉められなかったため、周囲も真似をして慣習化したと言われています。
その他の豆知識
- タキシードや礼服も「下のボタンを外す」のが基本。
- ブレザー(紺ブレ)でもシングルならスーツと同じルール。
- 日本ではカジュアル志向から「全部留める人」も見ますが、フォーマルな場やビジネスシーンではマナー違反とされがちです。
まとめ
- 2つボタン:上だけ
- 3つボタン:真ん中(上は場合により可)/下はNG
- ダブル:基本は全部
- 座るとき:必ず外す
- ベスト:下だけ外す
以上、スーツの正しいボタンの留め方についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。