スーツのベスト(ジレ)の着こなしは、フォーマル度や印象を大きく左右する重要なポイントです。
ベストを取り入れることで、スーツ全体がより引き締まり、クラシックかつ上品な印象を与えることができます。
以下では、基本ルールから応用テクニックまで詳しく解説します。
目次
ベスト着用の基本ルール
フィット感
- ベストは身体に沿うようにタイトすぎず、緩すぎないサイズ感が理想です。
- 背中に余りが出たり、前が浮いたりするとだらしなく見えます。
- ウエストが自然に絞れているものを選ぶと、シルエットが美しく整います。
シャツとネクタイの見せ方
- ベストを着るとVゾーンが強調されるため、ネクタイの結び目やシャツの襟がより目立ちます。
- ネクタイは大きめのノット(ウィンザーノットなど)で立体感を出すのもおすすめです。
着丈のバランス
- ベストの裾は必ずベルトが隠れる長さが基本。
- 立ったときにシャツが見えてしまうと、スーツスタイルとして格が下がります。
ボタンの留め方
- 一番下のボタンは外すのが伝統的なマナーです。
→ これは英国エドワード7世がベストの最後のボタンを外していたことに由来します。 - 他のボタンは全て留めて着るのが基本。カジュアル感を出したい場合のみ一部を開けてもOK。
ベストの種類と印象
スリーピーススーツ(共布ベスト)
- ジャケット・パンツと同じ生地のベスト。
- 最もフォーマルで、格式ある場(結婚式・式典・ビジネスフォーマル)に最適。
オッドベスト(異素材・異色)
- ツイード、ウール、チェック柄など、スーツと別生地のベスト。
- ブリティッシュな雰囲気が出やすく、ビジネスカジュアルや休日スタイルに映えます。
- ネイビーのスーツにグレーやチェック柄のベストを合わせるとクラシカルに。
季節ごとの着こなし
- 春夏:リネンやコットン素材、明るめカラー(ライトグレー、ベージュ)。清涼感を意識。
- 秋冬:ウールフランネル、ツイード、ダークトーン。暖かみを演出。
ベストを着るメリット
- フォーマル感が増す – スリーピースは“完全装備”の印象。
- シルエット補正 – ウエストラインをすっきり見せる。
- 防寒性 – シャツだけより暖かく、冬場のスーツスタイルに最適。
- 脱ジャケット時の見栄え – ジャケットを脱いでもだらしなくならず、きちんと感を保てる。
着こなしの応用テクニック
- ノータイ × ベスト:カジュアルな場ではネクタイを外し、シャツ+ベストだけでも洒落感を出せます。
- チェック柄ベスト × 無地スーツ:柄のアクセントで個性を演出。
- ポケットチーフとの連動:ベストがある分、Vゾーンが狭まるので、ポケットチーフでバランスを取ると華やかに。
まとめ
- ベストは「着丈・フィット感・ボタンマナー」が基本。
- スリーピースはフォーマル、オッドベストは洒落感を演出。
- 季節素材を選び、場面に応じてフォーマル〜カジュアルまで幅広く対応可能。
- ジャケットを脱いでもきちんと見える“安心アイテム”。
以上、スーツのベストの着こなしについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。