ジャケットの印象を決定づける要素の中で、もっとも重要なのが「素材」です。
質感、着心地、シルエット、機能性、そして季節ごとの快適性まで、大半が素材によって左右されます。
ここでは、代表的な素材をひとつずつ取り上げながら、特徴や使われ方を詳しく解説します。
ウール(Wool)|ビジネス・フォーマルの王道素材
ウールは、ジャケット素材の中でも最も格式が高く、スーツ生地として古くから定番です。
通気性と保温性を両立し、シワの戻りが良いことから「いつでもきちんと見える」点が大きな強みです。
特徴・メリット
- 天然繊維ならではの上品な光沢と質感
- 形状の復元力が高く、シワになりにくい
- 通気・保温のバランスが良く、秋冬だけでなく春にも快適
- 長く着るほど身体になじむ
デメリット
- 濡れた状態で摩擦や熱が加わると縮みやすい
- 自宅での洗濯は難しく、クリーニングが前提
- 価格帯が高め
適した用途
ビジネススーツ、テーラードジャケット、フォーマルシーン全般。
コットン(Cotton)|季節を問わず使える万能素材
コットンはカジュアルジャケットから軽やかなスプリングジャケットまで幅広く使われます。
天然素材ならではの柔らかさと扱いやすさが魅力です。
特徴・メリット
- 吸水性と通気性に優れ、快適な着心地
- 洗濯しやすく扱いがラク
- カジュアルでリラックス感のある印象
- 生地によってハリのある表情も作れる
デメリット
- シワが入りやすい(織りによっては軽減)
- 長時間の着用でアタリや色落ちが出ることがある
- ウールと比べるとフォーマル度が下がる
適した用途
休日用ジャケット、ビジネスカジュアル、春秋の軽アウター。
リネン(Linen/麻)|夏に最適な清涼素材
リネンは圧倒的な通気性と軽さを誇る夏の定番素材。
シャリっとした質感とナチュラルな風合いが季節感を演出します。
特徴・メリット
- 通気性と速乾性に優れ、夏場でも涼しい
- 清涼感のある独自のテクスチャ
- 使い込むほど柔らかく馴染む
デメリット
- シワが非常につきやすい(味として好む人も多い)
- ハリがあるため、最初は固く感じる場合も
- 冠婚葬祭などのフォーマルには不向き
適した用途
クールビズ、リゾートスタイル、真夏の軽量ジャケット。
ポリエステル(Polyester)|イージーケアの現代的素材
近年のポリエステルは品質が向上しており、ビジネスから日常まで幅広く使われます。
特徴・メリット
- 摩耗に強く耐久性が高い
- シワになりにくく形状をキープしやすい
- 速乾性があり、天候に左右されにくい
- コストパフォーマンスが良い
デメリット
- 通気性は生地構造によって差が大きい
- 静電気が起きやすい
- 天然素材と比べると質感が人工的なものもある
適した用途
出張・移動が多い場面、毎日着るビジネスウェア、ケアを簡単にしたい場合。
ナイロン(Nylon)|軽量・高耐久の機能素材
アウトドアウェアで広く使われる素材。
軽さと強度が特徴で、スポーティなジャケットに最適です。
特徴・メリット
- とても軽くストレスが少ない
- 引き裂き強度が高く丈夫
- 撥水加工を施しやすい
- 雨風に強いモデルが多い
デメリット
- 高温に弱い(熱で溶けたり変形することがある)
- 自然素材に比べると光沢が強く、カジュアル寄りになる
適した用途
ウィンドブレーカー、マウンテンパーカー、アクティブシーン全般。
レザー(Leather)|存在感と経年変化が魅力の高級素材
牛革・羊革・馬革など種類は多様ですが、いずれも独特の質感と風格を持つ素材です。
特徴・メリット
- 高い耐久性と重厚感
- 経年変化(エイジング)による風合いの変化を楽しめる
- 防風性に優れ、秋冬アウターとして優秀
- ファッション性が極めて高い
デメリット
- 水分に弱く、雨でシミや硬化が起きやすい
- メンテナンス(クリーム・オイル)が必須
- 重量があり、価格も高価
適した用途
秋冬アウター、ファッション性重視のスタイル、バイクやストリート系スタイル。
ツイード(Tweed)|伝統と温かさを両立する英国調素材
ツイードは羊毛をざっくりと織った素材で、冬用ジャケットの定番として愛され続けています。
特徴・メリット
- 空気を含みやすく高い保温性
- 耐久性があり長持ち
- 伝統的な英国調の雰囲気が魅力
デメリット
- 生地が重く、日本では冬限定の着用になりがち
- カントリー感が強いため、スタイルを選ぶ
適した用途
冬のヘビーウェイトジャケット、クラシックスタイル、英国調コーデ。
フリース(Fleece)|軽くて暖かい現代的防寒素材
ポリエステルを起毛させた素材で、軽量性と保温性の高さが特徴。
インナーから軽アウターまで広く使われます。
特徴・メリット
- 非常に軽く、保温性も高い
- 速乾性が高く、洗濯が容易
- カジュアルスタイルに合わせやすい
デメリット
- 毛玉ができやすい
- 風を通しやすい(防風性は他素材で補う必要あり)
適した用途
冬のインナー、アウトドア、軽量防寒着。
ソフトシェル(Softshell)|動きやすく、全天候型に近い機能素材
ソフトシェルは、防風性・伸縮性・撥水力などをバランスよく備えた素材で、アウトドアとタウンユースの両方に向きます。
特徴・メリット
- ストレッチ性が高く動きやすい
- 撥水性・防風性があるため天候に強い
- ナイロンより柔らかく快適
デメリット
- 完全防水ではなく、豪雨では限界がある
- フォーマルな場には不向き
適した用途
自転車移動、ウォーキング、ライトアウトドア、天候変化の多い日の外出。
素材選びのポイント|どのシーンで使うかを基準にする
ビジネス用途
→ ウール・ウール混
カジュアル用途
→ コットン・リネン・ポリエステル
アウトドア/アクティブ用途
→ ナイロン・ソフトシェル
秋冬の重厚素材
→ ウール(フランネル・ツイード)、レザー
イージーケア重視
→ ポリエステル、ナイロン、フリース
まとめ
ジャケットは同じ形でも、素材によって見た目も着心地も大きく変わります。
自身のライフスタイルや用途に合わせて最適な素材を選ぶことで、シーズンを通して快適に過ごせるだけでなく、ファッションとしての完成度も大きく向上します。
以上、ジャケットの素材についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
