ワイシャツの第一ボタンを留めるか外すか。
これは一見小さな選択のようで、実は印象を左右する重要なポイントです。
「清潔感」「信頼感」「こなれ感」など、求める印象によって正解が変わります。
ここでは、ビジネス・ビジカジ・フォーマル・ファッションの4シーンに分けて詳しく解説します。
ビジネスシーン:必ず留めるのが基本マナー
スーツにネクタイを合わせる正式なビジネススタイルでは、第一ボタンは必ず留めるのが正解です。
なぜ留めるのか
- ネクタイを美しく締めるため
第一ボタンを外したままでは結び目が緩み、首元に隙間が生まれてしまいます。
これにより全体が「だらしなく」見える原因になります。 - 襟のラインを整えるため
ビジネスシャツは首元から肩にかけてのラインが命。
ボタンを外すと襟が浮き、スーツの襟とのバランスが崩れます。
サイズ選びも大切
第一ボタンを留めた状態で指1本が入る程度の余裕が理想です。
首が苦しい場合は、サイズを上げるか「カラーエクステンダー(襟延長具)」で微調整しましょう。
ビジカジ・オフィスカジュアル:第一ボタンを外してもOK
ノーネクタイが許されるオフィスカジュアルやクールビズでは、第一ボタンを外しても問題ありません。
むしろ、軽やかでリラックスした印象を与えることができます。
開けるときのポイント
- 第一ボタンのみ外すのが基本。第二まで開けると「だらしない印象」になることも。
- 襟の形を整える:アイロンや襟芯で襟先をシャープに保ちましょう。
- インナー選び:首元からTシャツが覗くと清潔感が損なわれます。
→ 肌色に近いベージュのVネックインナーがおすすめです。
襟型別の注意点
- ボタンダウン(BD)シャツ:襟先の小ボタンは常に留める。第一ボタン(首元)は外してOK。
- ワイドカラー/スプレッドカラー:芯地がしっかりしていれば第一ボタン外しでもきれいに見えます。
- タブカラー/ピンホールカラー:ネクタイ専用設計。ノーネクタイでの着用はNG。
クールビズのマナー
日本では5〜10月頃、企業によってはクールビズ期間中に「ノーネクタイ・第一ボタン外し」が一般化しています。
ただし、来客対応や公式な会議では相手に合わせるのが礼儀です。
フォーマルシーン:例外なく留める
結婚式や葬儀、式典などのフォーマルシーンでは第一ボタンは絶対に留めるのが礼儀です。
タキシードシャツやウィングカラーシャツなど、正装用のシャツはすべて第一ボタンを閉じる前提でデザインされています。
外してしまうと「準備不足」「礼を欠く」と見られるため、例外はありません。
ファッションとしての着こなし:印象操作のツールとして使う
ファッション的に見ると、第一ボタンの扱いは演出の手段です。
トレンド別の見せ方
- 上まで留めるスタイル
- モード系・韓国ファッションに多い
- 知的・ミニマル・クリーンな印象
- 第一ボタンを外すスタイル
- カジュアル・ストリート・リゾート系に多い
- 自然体でラフな印象
たとえば、オーバーサイズのシャツに第一ボタンを外すと「抜け感」が生まれます。
一方、スリムフィットのシャツを上まで留めると「端正でモードな雰囲気」に。
第二ボタンまで外すのはどこまでOK?
- ビジネス・オフィス:NG。胸元が開きすぎると不快感を与えます。
- プライベート:OK。ただし、インナーが見えすぎないよう注意。
Vネックの下着で肌の露出を最小限に抑えるのが鉄則です。
清潔感を左右する最重要ポイント
第一ボタンを留める/外す以前に、印象を決めるのは清潔感です。
気をつけたい点
- 襟の汚れや黄ばみを放置しない(襟専用洗剤や部分洗い)
- アイロンで襟のロールを整える
- 首元のヨレやシワを防ぐためにハンガー掛けで保管
- 襟芯を入れて形をキープ(特にノーネクタイ時は有効)
シーン別の早見表
| シーン | ボタンを留めるべき? | 理由・印象 |
|---|---|---|
| ビジネス(スーツ+ネクタイ) | 留める | 清潔感・信頼感を演出 |
| ビジカジ・クールビズ | 第一ボタン外し可 | リラックス感を出す |
| カジュアル(私服) | 第二まで可 | 抜け感・こなれ感を演出 |
| フォーマル(冠婚葬祭) | 必ず留める | 礼儀・格式の表現 |
| ファッション(個性重視) | 状況次第 | 印象を操作するスタイル手段 |
まとめ:ルールよりも「目的と清潔感」
第一ボタンを留めるべきかどうかに絶対的な正解はありません。
しかし、共通する判断基準は「場にふさわしい清潔感があるか」という一点です。
- ネクタイをするなら必ず留める
- ノーネクタイなら第一だけ外す
- 私服なら第二まででもOK、ただし清潔に
この3ステップを押さえておけば、どんな場面でも「品よく整った印象」を与えることができます。
以上、ワイシャツの1番上のボタンは留めるべきかについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
