スラックスの股上とは、ウエスト部分から股の縫い合わせ部分までの長さを指します。
パンツの履き心地やシルエットに関わる重要な寸法で、股上が浅いか深いかによって、見た目の印象や着用感が大きく変わります。
通販でスラックスを購入するときや、手持ちのパンツとサイズを比較するときは、股上の測り方を知っておくと失敗を防ぎやすくなります。
股上には「前股上」と「後ろ股上」がある
股上には、大きく分けて前股上と後ろ股上があります。
前股上は、パンツの前側にあるウエスト上端から、股の縫い目が交わる部分までの長さです。
一方、後ろ股上は、パンツの後ろ側にあるウエスト上端から、股の縫い目が交わる部分までの長さを指します。
一般的に、商品サイズ表で「股上」とだけ書かれている場合は、前股上を指すことが多いです。
ただし、ブランドや通販サイトによって採寸方法が異なる場合があるため、商品ページに記載されている採寸基準も確認しておくと安心です。
前股上と後ろ股上の違い
前股上は、お腹側の深さに関わる寸法です。
股上が浅いと腰まわりがすっきり見えやすく、股上が深いとウエスト位置が高く見えやすくなります。
後ろ股上は、ヒップを包み込むための寸法です。
座ったときの背中側のフィット感や、ヒップまわりの窮屈さに関係します。
後ろ股上はヒップを覆う構造上、前股上よりも長くなるのが一般的です。
スラックスの股上を測る前に準備するもの
スラックスの股上を測るときは、特別な道具は必要ありません。
正確に測るためには、柔らかいメジャーと平らな場所を用意しましょう。
用意するもの
股上を測るときに必要なものは、主に以下の2つです。
| 用意するもの | 用途 |
|---|---|
| 洋裁用メジャー | 股上の長さを測る |
| 平らな場所 | スラックスを置いて形を整える |
メジャーは、布製やビニール製の柔らかいものがおすすめです。
金属製の巻き尺でも測れますが、スラックスの曲線や縫い目に沿わせにくいため、洋裁用メジャーのほうが扱いやすいでしょう。
測る前にスラックスの形を整える
股上を測る前に、スラックスを平らな場所に置き、形を整えます。
ウエスト部分をまっすぐにし、ファスナーや前中心のラインが中央にくるように整えます。
シワやたるみがある場合は、軽く伸ばしておきましょう。
ただし、生地を強く引っ張る必要はありません。
特にストレッチ素材のスラックスは、引っ張りすぎると実際よりも長く測れてしまうことがあります。
自然な状態で整えることが大切です。
スラックスの前股上の測り方
前股上は、スラックスの前側を基準にして測ります。
通販サイトなどで「股上」と表記されている場合、この前股上を指しているケースが多くあります。
スラックスを前向きに置く
まず、スラックスを前側が見えるようにして、平らな場所に置きます。
ウエスト部分が曲がっていたり、股の部分にたるみが出ていたりすると、正確に測りにくくなります。
前中心のラインが分かるように、ファスナー部分やタック部分を軽く整えておきましょう。
股の縫い目が交わる部分を確認する
次に、股の縫い目が交わる部分を確認します。
スラックスの股部分には、前中心・後ろ中心・股下の縫い目が集まる箇所があります。
この縫い目が集まっている中心あたりが、股上を測るときの下側の基準点です。
「股の一番下あたり」ではなく、縫い目が交わる部分を目安にすると、採寸のブレを抑えやすくなります。
ウエスト上端から股の縫い目まで測る
前股上は、前側のウエスト上端から、股の縫い目が交わる部分までを測ります。
メジャーの端をウエストベルトの上端に合わせ、前中心の縫い目に沿わせるようにして、股の縫い目の交点まで測りましょう。
ファスナー付きのスラックスでは、ファスナー付近の中心線を目安にすると分かりやすいです。
ただし、厳密には「ファスナーそのもの」ではなく、前中心のラインに沿って測ると考えるとよいでしょう。
スラックスの後ろ股上の測り方
後ろ股上は、スラックスの後ろ側を基準にして測ります。
前股上より長くなることが多く、ヒップまわりのフィット感に関係する寸法です。
スラックスを後ろ向きに置く
後ろ股上を測るときは、スラックスを後ろ側が見えるように置きます。
ヒップ部分にシワやたるみがある場合は、軽く整えておきましょう。
後ろ中心の縫い目が分かるようにしておくと、メジャーを当てやすくなります。
後ろウエスト上端から股の縫い目まで測る
後ろ股上は、後ろ側のウエスト上端から、股の縫い目が交わる部分までを測ります。
メジャーは後ろ中心の縫い目に沿わせ、自然な状態で当てます。
後ろ股上はヒップを包み込むための寸法なので、前股上よりも長くなるのが一般的です。
後ろ股上も確認したほうがよい理由
通販サイトでは前股上だけが表示されていることもありますが、後ろ股上も確認できる場合は見ておくと安心です。
特に、座ったときに背中側が下がりやすい人や、ヒップまわりが窮屈に感じやすい人は、後ろ股上の長さが履き心地に影響します。
後ろ股上が足りないと、座ったときに腰まわりが引っ張られたり、背中側のウエストが下がったりすることがあります。
スラックスの股上を測るときのポイント
股上は、少し測り方が違うだけで数値に差が出やすい部分です。
正確に測るためには、基準点をそろえることが重要です。
ウエストの上端から測る
股上は、一般的にウエストベルトの上端から測ります。
ただし、ブランドや通販サイトによっては、ウエストベルトの下端から測る場合や、独自の採寸基準を設けている場合もあります。
そのため、商品サイズと比較するときは、必ずそのショップの採寸方法も確認しましょう。
手持ちのスラックス同士を比較する場合は、毎回同じ基準で測ることが大切です。
前中心・後ろ中心の縫い目に沿って測る
前股上は前中心の縫い目に沿って、後ろ股上は後ろ中心の縫い目に沿って測ります。
直線的にメジャーを浮かせて測るのではなく、生地のラインに軽く沿わせるように測ると、実際の寸法に近くなります。
ただし、メジャーを強く押し当てたり、生地を引っ張ったりする必要はありません。
生地を強く引っ張らない
スラックスを測るときは、自然な状態で採寸することが大切です。
特にストレッチ素材のスラックスは、引っ張ると数値が変わりやすくなります。
シワを軽く伸ばす程度に整え、メジャーも軽く当てるようにしましょう。
股の縫い目の交点を基準にする
股上を測るときに迷いやすいのが、下側の基準点です。
基本的には、左右の脚が分かれる部分にある、縫い目が集まっている中心あたりを基準にします。
股の縫い目より下まで測ってしまうと、股上ではなく股下方向の寸法が混ざってしまうため注意しましょう。
股上の深さによるスラックスの印象の違い
股上の深さは、スラックスの印象を左右します。
浅めの股上と深めの股上では、同じウエストや股下でも見え方が変わります。
股上が浅いスラックスの特徴
股上が浅いスラックスは、腰の低い位置で履くタイプが多く、すっきりとした印象になりやすいです。
細身のシルエットやカジュアル寄りのスラックスに見られることがあり、軽快で現代的な雰囲気を出しやすい点が特徴です。
一方で、股上が浅すぎると、しゃがんだときや座ったときに腰まわりが窮屈に感じたり、背中側が下がりやすくなったりすることがあります。
ビジネスシーンでは、浅すぎる股上はカジュアルに見える場合もあるため注意が必要です。
標準的な股上のスラックスの特徴
標準的な股上のスラックスは、腰まわりのバランスが取りやすく、ビジネスにもカジュアルにも使いやすいタイプです。
極端に浅すぎず深すぎないため、自然な履き心地になりやすく、初めてスラックスを選ぶ人にも向いています。
ただし、「標準的な股上」の基準はブランドやデザインによって異なります。
自分にとって履きやすい股上を知るには、手持ちのスラックスを測っておくと便利です。
股上が深いスラックスの特徴
股上が深いスラックスは、ウエスト位置が高く見えやすく、上品でクラシックな印象になりやすいです。
タック入りのスラックスやワイドシルエットのパンツでは、股上が深めに設計されているものもあります。
ウエスト位置を高めに見せられるため、着こなしによっては脚長効果も期待できます。
ただし、サイズ感やシルエットによっては、股まわりがもたついて見えることもあります。
股上が深ければ必ずスタイルがよく見えるわけではなく、ウエスト位置・ヒップまわり・わたり幅とのバランスが重要です。
股上の目安
股上の寸法は、性別・サイズ・デザイン・ブランドによって大きく変わります。
そのため、目安だけで判断するのではなく、手持ちのスラックスと比較することが大切です。
メンズスラックスの股上の目安
メンズスラックスの場合、前股上は25〜30cm前後、後ろ股上は35〜40cm前後になることが多いです。
ただし、ローライズのパンツではこれより浅くなることがあり、ハイウエストやクラシックなスラックスではさらに深くなることもあります。
また、同じ商品でもサイズが大きくなるほど、股上も長くなる傾向があります。
レディーススラックスの股上の目安
レディーススラックスは、デザインによって股上の差が大きい傾向があります。
ローライズ、ミドルライズ、ハイウエストなど、ウエスト位置の設定がさまざまです。
特にハイウエストのスラックスでは、前股上が深めに設計されていることがあります。
そのため、レディーススラックスの場合も、数値だけで判断するのではなく、履きたいウエスト位置やシルエットと合わせて確認することが大切です。
股上の数値はあくまで目安として考える
股上の数値は参考になりますが、同じ股上でも履き心地が同じになるとは限りません。
股上のほかに、ウエスト・ヒップ・わたり幅・股ぐりのカーブ・生地の厚み・ストレッチ性なども関係します。
そのため、股上だけを見てサイズを決めるのではなく、パンツ全体の寸法を確認するようにしましょう。
通販でスラックスを選ぶときの股上の見方
通販でスラックスを購入する場合は、商品サイズ表の股上を確認するだけでなく、自分の手持ちのスラックスと比較するのがおすすめです。
手持ちのスラックスを測って比較する
通販で失敗を防ぐには、すでに持っているスラックスの中から、履き心地のよいものを選んで股上を測っておきましょう。
たとえば、手持ちのスラックスの前股上が27cmで、購入予定の商品が23cmの場合、かなり浅く感じる可能性があります。
反対に、購入予定の商品が31cmであれば、手持ちのものより深く感じるかもしれません。
自分の身体を直接測るよりも、実際に履きやすいパンツの寸法と比較したほうが、サイズ感をイメージしやすくなります。
商品ページの採寸方法を確認する
通販サイトでは、ショップごとに採寸方法が異なる場合があります。
同じ「股上」という表記でも、ウエスト上端から測っているのか、ベルト下から測っているのか、前股上なのか後ろ股上なのかが異なる可能性があります。
サイズ表を見るときは、数値だけでなく、採寸方法の説明も確認しましょう。
股上だけでなく他の寸法も確認する
スラックスの履き心地は、股上だけでは決まりません。
特に確認したい寸法は、以下の通りです。
| 寸法 | 確認するポイント |
|---|---|
| ウエスト | 腰まわりのフィット感 |
| ヒップ | お尻まわりのゆとり |
| わたり幅 | 太ももまわりのゆとり |
| 股下 | 裾までの長さ |
| 裾幅 | シルエットの細さ |
| 総丈 | パンツ全体の長さ |
股上が合っていても、ヒップやわたり幅が細いと窮屈に感じることがあります。
反対に、股上が浅めでも、ヒップや太ももにゆとりがあれば履きやすい場合もあります。
股上と混同しやすい寸法
スラックスのサイズ表には、股上以外にもさまざまな寸法が記載されています。
特に、股下や総丈とは混同しやすいため、違いを理解しておきましょう。
股上と股下の違い
股上は、ウエストから股の縫い合わせ部分までの長さです。
一方、股下は、股の縫い合わせ部分から裾までの長さを指します。
裾上げをするときに重要になるのは、主に股下です。
つまり、股上は腰まわりの深さ、股下は脚部分の長さに関わる寸法です。
股上と総丈の違い
総丈は、ウエストから裾までのパンツ全体の長さです。
一般的には、パンツの外側の縫い目に沿って測ります。
そのため、股上と股下を単純に足した長さが、必ずしも総丈と完全に一致するわけではありません。
サイズ表を見るときは、股上・股下・総丈をそれぞれ別の寸法として確認しましょう。
股上が合わないとどうなる?
股上が合っていないスラックスは、見た目だけでなく履き心地にも影響します。
股上が浅すぎる場合
股上が浅すぎると、腰まわりが窮屈に感じやすくなります。
座ったときやしゃがんだときに背中側が下がったり、下着が見えやすくなったりすることもあります。
また、ビジネス用のスラックスでは、股上が浅すぎるとややカジュアルな印象になる場合があります。
股上が深すぎる場合
股上が深すぎると、股まわりに余りが出て、シルエットがもたついて見えることがあります。
特に、ウエスト位置が合っていない状態で履くと、股部分が下がって見えたり、全体のバランスが崩れたりすることがあります。
ただし、股上が深いスラックス自体が悪いわけではありません。
ハイウエストやワイドシルエットのスラックスでは、股上の深さがデザインとして活かされていることもあります。
後ろ股上が足りない場合
後ろ股上が足りないと、座ったときに背中側のウエストが下がりやすくなります。
また、ヒップまわりが窮屈に見えたり、生地が引っ張られてシワが出たりすることもあります。
ヒップまわりのフィット感が気になる人は、前股上だけでなく後ろ股上やヒップ寸法も確認するとよいでしょう。
スラックスの股上を測るときの注意点
股上を正しく測るには、いくつか注意したいポイントがあります。
測り方を間違えると、サイズ表と比較したときにズレが出やすくなります。
吊るした状態で測らない
スラックスをハンガーに吊るしたまま測ると、生地が伸びたり歪んだりして、正確な寸法が分かりにくくなります。
股上を測るときは、平らな場所に置いて、自然な状態で採寸しましょう。
ウエスト下端から測らない
股上は、一般的にはウエスト上端から測ります。
ウエストベルトの下端から測ってしまうと、ベルト幅の分だけ短くなってしまいます。
通販サイトのサイズ表と比較するときに誤差が出やすくなるため注意しましょう。
ただし、ショップ独自の採寸方法がある場合は、その基準に合わせることも大切です。
股下の途中まで測らない
股上は、ウエストから股の縫い目が交わる部分までの長さです。
股の縫い目より下までメジャーを伸ばしてしまうと、股下方向の寸法が含まれてしまいます。
下側の基準点は、あくまで股の縫い目が集まる部分です。
前股上と後ろ股上を混同しない
前股上と後ろ股上は、測る場所も長さも異なります。
商品サイズ表に「股上」とだけ書かれている場合、前股上を指すことが多いですが、すべてのショップで同じとは限りません。
前股上なのか後ろ股上なのか、採寸方法を確認することが大切です。
スラックスの股上の測り方まとめ
スラックスの股上は、パンツの履き心地やシルエットを左右する大切な寸法です。
前股上は、前側のウエスト上端から股の縫い目が交わる部分までを測ります。
後ろ股上は、後ろ側のウエスト上端から股の縫い目が交わる部分までを測ります。
測るときは、スラックスを平らな場所に置き、ウエストや股部分の形を自然に整えましょう。
メジャーは前中心または後ろ中心の縫い目に沿わせ、強く引っ張らずに測ることがポイントです。
通販でスラックスを選ぶ場合は、商品サイズ表の股上だけを見るのではなく、手持ちの履きやすいスラックスと比較するのがおすすめです。
また、股上だけでなく、ウエスト・ヒップ・わたり幅・股下・裾幅などもあわせて確認すると、より自分に合うスラックスを選びやすくなります。
以上、スラックスの股上の測り方についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。









