ビスコース生地の特徴について

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ビスコース生地とは、木材パルプなどに含まれる植物由来のセルロースを原料にして作られる再生繊維の一種です。

広い意味ではレーヨンの一種で、海外ブランドでは「viscose」、日本の品質表示では「レーヨン」と表記されることがあります。

なめらかな肌触りや上品な光沢、美しい落ち感が特徴で、ブラウスやワンピース、スカート、スカーフ、裏地など、きれいめな衣類によく使われています。

一方で、ビスコースは水に濡れると強度が低下しやすく、洗濯方法によっては縮みや型崩れが起こることもあります。

見た目や着心地に優れた素材ですが、長くきれいに着るには、素材の性質を理解して丁寧に扱うことが大切です。

目次

ビスコース生地の特徴

ビスコース生地の大きな特徴は、しなやかで上品な風合いです。

生地にやわらかさがあり、体のラインに沿って自然に落ちるため、動いたときにきれいなドレープが出ます。

コットンのようなカジュアルなハリ感とは異なり、ビスコースはすとんと落ちるようなシルエットになりやすい素材です。

そのため、フェミニンなワンピースや、ゆったりとしたブラウス、揺れ感のあるスカートなどに向いています。

また、加工や織り方によってはシルクのような控えめな光沢が出ることもあります。

強いツヤというより、自然で上品な光沢感があり、普段着でも大人っぽい印象を与えやすい素材です。

肌触りがなめらかで着心地がよい

ビスコース生地は、肌触りがなめらかで、やわらかい着心地が魅力です。

チクチク感が少なく、肌に直接触れるブラウスやワンピース、ルームウェアなどにも使いやすい素材です。

さらっとした質感があるため、春夏向けの衣類に使われることも多くあります。

ただし、ビスコースは春夏専用の素材ではありません。

生地の厚みや混紡素材によっては、秋冬のワンピースやニット、裏地などにも使用されます。

また、薄手のビスコース生地は、湿気や汗を含むと肌に張りつくように感じることがあります。

真夏に着る場合は、生地の厚みや裏地の有無、シルエットなども確認すると安心です。

吸湿性があり、汗や湿気を吸いやすい

ビスコースは植物由来のセルロースを原料とする繊維のため、吸湿性に優れています。

ポリエステルのような合成繊維と比べると、汗や湿気を吸いやすく、肌になじみやすい素材です。

そのため、蒸れにくさや自然な着心地を重視したい衣類にも向いています。

ただし、吸湿性が高いということは、水分を含みやすいということでもあります。

汗や水を吸うと重く感じたり、乾きにくくなったりすることがあります。

また、濡れた状態では繊維が弱くなりやすいため、洗濯時や雨の日の着用には注意が必要です。

落ち感が美しく、上品なシルエットを作りやすい

ビスコース生地は、ハリを出す素材というより、落ち感や揺れ感をきれいに見せる素材です。

生地がやわらかく、体の動きに合わせて自然に揺れるため、エレガントな雰囲気を演出できます。

特に、ワンピース、ロングスカート、ワイドパンツ、ブラウスなどとは相性がよく、リラックス感がありながらも上品な印象に仕上がります。

一方で、ジャケットや構築的なシャツ、形をしっかり保ちたいパンツなどには、あまり向かない場合があります。

ビスコースは、服の形をかっちり作る素材というより、やわらかな動きや自然なドレープを楽しむ素材と考えるとよいでしょう。

光沢感があり、きれいめに見えやすい

ビスコース生地は、織り方や加工によって上品な光沢が出やすい素材です。

シルクほど強い高級感ではありませんが、コットンよりもなめらかで、ポリエステルよりも自然なツヤに見えることがあります。

そのため、ビスコースのブラウスやワンピースは、カジュアルになりすぎず、きれいめな印象を作りやすいです。

オフィスカジュアルや大人っぽい普段着にも取り入れやすい素材といえます。

ただし、すべてのビスコース生地に光沢があるわけではありません。

マットな質感のものや、カジュアルな風合いに仕上げられたものもあります。

光沢感を重視する場合は、素材名だけでなく、実際の生地感も確認することが大切です。

染色性がよく、色や柄がきれいに出やすい

ビスコースは染色性に優れており、色がきれいに出やすい素材です。

鮮やかな色や深みのある色、花柄や幾何学模様などのプリントとも相性がよく、ファッション性の高い衣類によく使われます。

特に、落ち感のある総柄ワンピースやスカーフなどでは、ビスコース特有のしなやかさと発色のよさが活かされます。

ただし、濃色のビスコース製品は、洗濯時に色落ちする場合があります。

購入後しばらくは、白物や淡色の衣類と分けて洗うと安心です。

シワになりやすい

ビスコース生地の注意点のひとつが、シワになりやすいことです。

座ったときの折りジワや、バッグで圧迫された部分のシワが残りやすく、洗濯後もそのまま乾かすと細かいシワが目立つことがあります。

特に、薄手のビスコース100%の衣類はシワが入りやすい傾向があります。

きれいめに着たい場合は、スチームアイロンや低温〜中温のアイロンで整えると、素材本来の落ち感や光沢が戻りやすくなります。

ただし、ポリエステルやナイロンなどが混ざっているビスコース混紡生地では、シワが軽減されていることもあります。

扱いやすさを重視する場合は、素材表記で混紡率を確認するとよいでしょう。

水に弱く、縮みや型崩れに注意が必要

ビスコースは、水に濡れると繊維の強度が低下しやすい素材です。

そのため、洗濯方法によっては縮みや型崩れ、風合いの変化が起こることがあります。

特にビスコース100%の薄手衣類はデリケートなものが多く、強くこすったり、長時間水に浸けたり、強い脱水をかけたりすると傷みやすくなります。

ただし、すべてのビスコース製品が必ず大きく縮むわけではありません。

防縮加工の有無、生地の織り方、混紡素材、縫製、洗濯方法によって差があります。

そのため、ビスコースの衣類を洗うときは、必ず洗濯表示を確認しましょう。

家庭洗濯不可の表示がある場合は、無理に水洗いせず、クリーニングを利用した方が安心です。

摩擦にやや弱い

ビスコースはなめらかな質感が魅力ですが、摩擦には注意が必要です。

バッグが当たる腰回り、脇、袖口、座ったときにこすれる部分などは、着用を重ねると毛羽立ちやピリングが出ることがあります。

特に濡れた状態では繊維が弱くなりやすいため、洗濯時に強くこすらないことが大切です。

汚れが気になる場合も、ゴシゴシ洗うのではなく、やさしく押し洗いするようにしましょう。

また、デリケートなビスコース製品は、着用時にもショルダーバッグやリュックとの摩擦に注意すると長持ちしやすくなります。

静電気は比較的起きにくい

ビスコースは吸湿性があるため、ポリエステル100%のような素材に比べると、静電気が起きにくい傾向があります。

乾燥する季節でも、合成繊維よりまとわりつきにくいと感じることがあります。

ただし、静電気がまったく起きないわけではありません。

乾燥した環境や、ポリエステル・ナイロンとの混紡、裏地との組み合わせによっては静電気が発生することもあります。

静電気が気になる場合は、柔軟剤や静電気防止スプレーを使う、保湿を意識する、裏地の素材を確認するなどの対策が有効です。

ビスコース生地のメリット

ビスコース生地のメリットは、見た目の美しさと着心地のよさを両立しやすいことです。

主なメリットは、以下の通りです。

  • 肌触りがなめらか
  • やわらかく、着心地がよい
  • 落ち感やドレープがきれい
  • 上品な光沢が出やすい
  • 吸湿性がある
  • 色や柄がきれいに出やすい
  • きれいめな服に使いやすい
  • シルクのような雰囲気を比較的取り入れやすい

特に、やわらかく揺れるワンピースや、上品なブラウス、リラックス感のあるスカートなどにはぴったりの素材です。

普段着でも大人っぽく見せたい場合や、カジュアルすぎない服を選びたい場合に向いています。

ビスコース生地のデメリット

一方で、ビスコース生地には扱いに注意したい点もあります。

主なデメリットは、以下の通りです。

  • シワになりやすい
  • 水に濡れると弱くなりやすい
  • 洗濯で縮みや型崩れが起こることがある
  • 摩擦で毛羽立ちやピリングが出ることがある
  • 乾きにくい場合がある
  • 濡れると重く感じることがある
  • 乾燥機に向かないものが多い
  • 洗濯表示の確認が欠かせない

ビスコースは、丈夫さや手入れの簡単さを最優先する素材ではありません。

どちらかというと、風合い・落ち感・肌触りを楽しむための素材です。

頻繁に洗う普段着や、ラフに扱いたい服よりも、少し丁寧に着たいおしゃれ着に向いています。

ビスコースとレーヨンの違い

ビスコースとレーヨンは、混同されやすい素材名です。簡単にいうと、ビスコースはレーヨンの一種です。

レーヨンにはいくつかの種類があり、その中でもビスコース法によって作られるものを「ビスコースレーヨン」と呼ぶことがあります。

海外の衣類では「viscose」と表記されることが多く、日本の品質表示では「レーヨン」と表示されるケースが一般的です。

そのため、海外通販で「viscose」と書かれている服は、日本でいう「レーヨン」に近い素材だと考えるとわかりやすいです。

ただし、ブランドや国によって表記の仕方が異なることもあるため、素材表記だけでなく、洗濯表示や商品説明も確認しましょう。

ビスコースとポリエステルの違い

ビスコースとポリエステルは、どちらもブラウスやワンピースなどに使われることが多い素材ですが、性質は大きく異なります。

ビスコースは、植物由来セルロースを原料とする再生繊維です。

肌触りがなめらかで吸湿性があり、落ち感が美しい反面、シワや縮み、型崩れに注意が必要です。

一方、ポリエステルは石油由来の合成繊維で、耐久性が高く、シワになりにくく、乾きやすいのが特徴です。

洗濯しやすく扱いやすい反面、吸湿性は低く、蒸れや静電気が気になる場合があります。

つまり、風合いや肌触り、自然な落ち感を重視するならビスコース、扱いやすさや速乾性、シワになりにくさを重視するならポリエステルが向いています。

ビスコースとコットンの違い

ビスコースとコットンは、どちらも植物由来の要素を持つ素材ですが、質感や使われ方は異なります。

コットンは天然繊維で、自然なハリや丈夫さがあり、Tシャツ、シャツ、デニム、タオルなど日常使いのアイテムに多く使われます。

カジュアルで扱いやすい印象が強い素材です。

一方、ビスコースは再生繊維で、コットンよりもやわらかく、落ち感や光沢が出やすい素材です。

カジュアルというより、きれいめで上品な雰囲気を出しやすいのが特徴です。

普段使いのしやすさや丈夫さを重視するならコットン、やわらかさやドレープ感を重視するならビスコースが向いています。

ビスコースに向いているアイテム

ビスコース生地は、やわらかさや落ち感を活かせるアイテムに向いています。

特に相性がよいのは、以下のようなアイテムです。

  • ブラウス
  • ワンピース
  • ロングスカート
  • ワイドパンツ
  • スカーフ
  • 裏地
  • ルームウェア
  • とろみ感のあるシャツ
  • 総柄のきれいめアイテム

動いたときに生地が揺れるアイテムでは、ビスコースの魅力がよく出ます。

女性らしいシルエットや、リラックス感のあるきれいめコーデにもよく合います。

一方で、形をしっかり保ちたいジャケットや、耐久性が必要な作業着、頻繁に洗濯する子ども服などには、あまり向かない場合があります。

ビスコース生地のお手入れ方法

ビスコース生地の衣類を長くきれいに着るには、洗濯表示を確認することが最も大切です。

家庭洗濯ができるものもありますが、なかには水洗い不可の製品もあります。

家庭で洗える場合は、以下の点に注意しましょう。

  • 洗濯ネットに入れる
  • 中性洗剤を使う
  • 手洗い、または洗濯機の弱水流コースで洗う
  • 長時間水に浸けない
  • 強くこすらない
  • 強く絞らない
  • 脱水は短時間にする
  • 形を整えて陰干しする
  • 乾燥機は避ける
  • 必要に応じてスチームや低温〜中温のアイロンで整える

特に乾燥機は、縮みや型崩れの原因になりやすいため、基本的には避けた方が安心です。

また、ハンガーにかけて干すと、重みで伸びる場合があります。

重さのあるワンピースやニット系のビスコース製品は、平干しすると型崩れを防ぎやすくなります。

ビスコース生地を選ぶときのポイント

ビスコース生地の服を選ぶときは、デザインだけでなく、素材表記や洗濯表示も確認しましょう。

特に見ておきたいのは、以下のポイントです。

  • ビスコース100%か、混紡素材か
  • 家庭で洗濯できるか
  • 乾燥機が使えるか
  • 裏地があるか
  • 透け感がないか
  • シワが目立ちやすい生地か
  • 着用シーンに合っているか

ビスコース100%は風合いが美しい反面、シワや縮みに注意が必要です。

ポリエステル、ナイロン、ポリウレタンなどが混ざっているものは、シワになりにくさや伸びやすさ、扱いやすさが加わっている場合があります。

ただし、混紡素材だから必ず扱いやすいとは限りません。

最終的には、洗濯表示と実際の生地感を確認することが大切です。

ビスコースは環境にやさしい素材?

ビスコースは植物由来の原料を使うため、環境にやさしい素材というイメージを持たれることがあります。

しかし、植物由来だからといって、必ずしも環境負荷が低いとは言い切れません。

原料となる木材パルプの調達方法や、製造工程で使用される化学物質の管理方法によって、環境への影響は変わります。

そのため、環境面を重視してビスコース製品を選ぶ場合は、認証素材を使っているか、ブランドが原料調達や製造工程について情報を公開しているかを確認するとよいでしょう。

単に「植物由来」と書かれているだけで判断するのではなく、どのように作られているかまで見ることが大切です。

まとめ

ビスコース生地は、木材パルプなどに含まれる植物由来セルロースを原料にした再生繊維です。

広い意味ではレーヨンの一種で、海外では「viscose」、日本では「レーヨン」と表記されることがあります。

なめらかな肌触り、上品な光沢、美しい落ち感が魅力で、ブラウス、ワンピース、スカート、スカーフ、裏地などに多く使われています。

やわらかく揺れるシルエットを作りやすいため、きれいめなファッションや大人っぽいコーディネートに向いています。

一方で、シワになりやすく、水に濡れると弱くなりやすい点には注意が必要です。

洗濯方法によっては縮みや型崩れが起こることもあるため、必ず洗濯表示を確認し、丁寧に扱うことが大切です。

ビスコースは、丈夫さや手入れの簡単さを最優先する素材ではありません。

しかし、風合いの美しさや着心地のよさを重視するなら、とても魅力的な素材です。

普段着を上品に見せたいときや、やわらかく落ち感のある服を選びたいときに、ぜひ取り入れたい生地といえるでしょう。

以上、ビスコース生地の特徴についてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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