ワイシャツに血がついてしまうと、「もう落ちないかも…」と焦りますよね。
でも安心してください。
血液のシミは正しい方法と順序を守れば、ほとんどの場合きれいに落とせます。
ここでは、ついた直後の処理・時間が経ったシミの対処・外出先での応急処置・素材別の注意点まで、プロ目線で徹底解説します。
目次
ついたばかりの血は「冷水」で素早く洗うのが鉄則!
血液はたんぱく質を多く含むため、お湯で洗うと固まって落ちにくくなります。
まずは慌てず、冷たい水を使って優しくもみ洗いしましょう。
手順
- 冷水で軽くもみ出す
シミ部分を流水に当て、指の腹でやさしく叩くように洗います。
強くこすると繊維が傷み、血が広がる原因になります。 - 中性洗剤を直接なじませる
食器用洗剤(例:キュキュット)や衣料用中性洗剤を血の部分に垂らし、5〜10分放置。
その後、冷水でもう一度もみ洗い。 - しっかりすすいで通常通り洗濯
洗剤をよく落としてから、ほかの衣類と分けて洗濯機へ。
時間が経って乾いた血は「酵素入り酸素系漂白剤」で分解
乾いてしまった血液は、たんぱく質が酸化して落ちにくくなります。
この場合は、酵素入りの酸素系漂白剤を使うと効果的です。
手順
- 冷水で固まった血をやわらかくする
シミ部分を冷たい水に軽く浸して、固まりをほぐします。 - 酵素入り酸素系漂白剤で浸け置き
「ワイドハイターEXパワー」などをぬるま湯(40℃以下)に溶かし、30分ほど浸け置き。
酵素が血液中のたんぱく質を分解してくれます。 - もみ洗い → 通常洗濯
軽くもみ洗いしたあと、いつも通り洗濯機でOK。
色柄ものの場合
酸素系漂白剤でも長時間の浸け置きは色落ちのリスクがあるため、液体タイプを短時間(10分以内)で使用しましょう。
外出先での応急処置は「押さえて吸い取る」が基本
外出中に血がついたときは、乾く前に吸い取ることが最優先です。
応急処置の方法
- ティッシュやハンカチで上から押さえて、血を吸い取る。
(※こすらない!) - 水で軽く湿らせて、再度押さえる。
ペットボトルの水やお手洗いの水で十分です。 - 帰宅後はすぐに冷水でもみ洗い。
応急処置をしておくと、シミの残り方が大きく違います。
絶対にやってはいけないNG行為
| NG行為 | 理由 |
|---|---|
| 熱いお湯で洗う | 血のたんぱく質が固まり、繊維に定着する |
| いきなり漂白剤をかける | 繊維が傷んだり、黄ばみの原因になる |
| 強くこする | シミが広がり、生地が毛羽立つ |
どうしても落ちない時の補助テク
重曹+酢水
重曹をふりかけ、酢1:水2の酢水をスプレーして泡立たせます。
10分ほど置いてからもみ洗い。
ただし色柄ものでは変色の恐れがあるため、目立たない場所で試してから行いましょう。
酵素入り洗顔料
パパイン酵素などを含む洗顔料を少量使うと、血液が分解されやすくなります。
衣類用洗剤がないときの応急的な代用として有効です。
素材別の注意点
| 素材 | 対処法・注意点 |
|---|---|
| 綿(コットン) | 冷水+酵素入り酸素系漂白剤でOK |
| ポリエステル | 水を吸いにくく、汚れが残りやすい。早めの処理が重要 |
| シルク・ウール | 酵素系・酸素系漂白剤どちらもNG。中性洗剤で優しく押し洗い、難しい場合はクリーニングへ |
| 白シャツ | 酸素系漂白剤でしっかり漂白可 |
| 色柄もの | 酵素系洗剤か液体酸素系漂白剤を短時間使用。色落ち注意 |
乾かすときは「陰干し」が鉄則
シミが完全に落ちたか不安なときは、乾燥機や直射日光は避けましょう。
熱によってシミが再定着してしまうことがあります。
風通しのよい日陰で自然乾燥させるのがベストです。
まとめ
| 状況 | 最適な方法 |
|---|---|
| ついた直後 | 冷水+中性洗剤でもみ洗い |
| 時間が経過 | 酵素入り酸素系漂白剤で浸け置き |
| 外出中 | 水で湿らせて押さえる |
| 落ちにくい | 重曹+酢水、または酵素洗顔料を応急的に |
| デリケート素材 | 中性洗剤で優しく押し洗い or クリーニング |
血液のシミは「時間が経つほど落ちにくくなる」のが最大のポイントです。
早めの冷水処理と、素材に合わせた丁寧なケアを心がければ、ワイシャツも元通りにきれいに戻せます。
以上、ワイシャツに血がついた時の対処法についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
